なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

6月度その14 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ ホノルルHONの地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wとの波形3日間を比較する!

世界の北方磁場強度シリーズ ➡ ホノルルHONの地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wとの波形3日間を比較する!

 

世界各地の北方磁場強度測定、続いてホノルルHONです

HON北緯21.3°磁力線高度340kmは低緯度に位置します

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

まず、オゾン層電離圏バンアレン帯です

図a:成層圏オゾン層 [気象庁 | オゾン層とは]さんより

オゾン分布ピークは高度20〜30kmに当ります

 

図b:電離圏 [ユーザーガイド | 電離圏 | 宇宙天気予報] さんより

密度X軸はLogスケールである事に注意!

 

図c:「バンアレン帯 | 天文学辞典」によれば、

f:id:yoshihide-sugiura:20211208090955p:plain

Y軸は磁気赤道上空と思われます(但しブログ追加のGOES衛星は地軸赤道上空)

南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています

これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています

 

図d:英文Wikiバンアレン帯に図cを埋め込むと

Wikiには「内帯には数百keVの電子と100MeV以上の陽子が存在」とあります

 

 

ここから本文です

1.世界観測点マップと磁気赤道上の磁力線高度マップです

まず、世界まとめマップから全体の位置関係の把握です

図1:世界観測点マップ

f:id:yoshihide-sugiura:20220209172834p:plain

中央横の緑ドットラインが、磁気赤道_2021です

 

図2:各観測点の磁気赤道上の磁力線高度マップ

陽子ベルト・電子ベルトの幅500kmは私の推測で変更の可能性大です

 

 

2.ホノルルHON3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフとfoF2値マップです

観測期間は、2019年6月2日から2022年5月31日の3年(365x3日)です

図3

Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています

傾斜角が-7.334°と非常に大きいのがHONの特徴ですが、傾斜角と24h統計や3days波形との相関は見ておりません

 

このグラフに表示された有効日データのみを使って24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフをとると、

図4:

凡例にあります「 ピーク数=1+1」は:

第1ピークはマジェンダでこの1ヶ所のみ、第2ピークはシアンでこれも1ヶ所(合計でピーク数は2)

ピーク定義は、平均値を少なくとも2h連続して超えるパターンであって、かつ1hでも平均値を下回ればそのピークは脱出した、としています

HONでは、シアンゼロ時間がなく常にシアンは存在していて、低緯度であるのにシアンがダブル凸を付けています

低緯度でも高度340kmのHONでは電離圏F2層の影響を受けていると思えますが、LT21.5時台にシアンピークを付けるのはF2層の作用とは考えられず、ここで低緯度日没後に発生するプラズマバブルの可能性が出てきます あくまでも可能性です

 

気象庁 [気象庁 | 月平均オゾン全量の世界分布図] さんより2022年4月の世界オゾン全量分布を示すと、

図5−1:2022年4月の平均オゾン全量(m atm-cm)とHON磁力線パターン

オゾン全量とは、ある地点の上空に存在するオゾンの総量のことで、単位のm atm-cm(ミリアトムセンチメートル)は、その総量を仮に0℃、1気圧の地表に集めたときの厚さを表しています。(例:オゾン全量300m atm-cmは、厚さ3mmに相当。)

HONは磁気赤道と地軸赤道のズレが無い場所で(図1参照)ここでHON_cnj点におけるオゾン全量が最低値であるという事は、オゾン赤道帯は磁気赤道帯と重なるものではなく、単に南半球に5°〜10°ほどズレているだけである、となります 原因は分かりません季節性があり太陽に引かれて夏は北半球、冬は南半球にシフトしているようです(一番下のコメントバックとコメントをご参照下さい)

 

続いて図4よりマジェンダ第1ピークLT13.5時台中央値LT14.0時のfoF2値マップを示すと、

図5−2:HON-LT14.0時のfoF2値マップ(6月12日00:30UT)

低緯度ではHONのみがLT13.5時台と午後一番にマジェンダピークが来ます(他はLT8時台〜LT11時台と午前中です)

 

 

3.ホノルルHONとG17Wの波形3日間とFFT結果です

ホノルルHONがオレンジ、G17Wはシアンです

図6

同相です、HONの第1ピークマジェンダがLT13.5時台にある事が分かります

 

図6の波形よりG17WのパワーFFTスペクトルを取ると、

図7:

GOESでは常に24h成分が強力に強く出ます、GOESの24hカウントグラフで第1ピークがマジェンダなので凡例にを示します

 

 

図6よりホノルルHONのパワーFFTスペクトルを取ると、

図8:

24h成分が強いです、強度比は 24h>>12h>8h>72h です

 

 

中間のまとめ:

1.低緯度ホノルルHONの問題点は:

第1ピークマジェンダ時刻がLT13.5時台と遅い事、

シアンがLT21.5時台にピークを付けており、磁力線高度340kmとはいえF2層では説明が付かない事、

の2点が上げられます

考察はこれからです

 

 

コメントバック:

Rio同志(id:ballooon)!その1

コメント並びにオゾン全量マップの調査、ありがとう御座いました、感謝です

>始めて気象庁さんのオゾン全量を見てみました。

すみません、私、まだ過去データを追っていなかったんです

>季節性なんですね?

季節性でしたか!

ありがとう御座います

という事は夏には北半球にシフトし、冬には南半球にシフトする、ですね

すると次の課題は、オゾン分子は磁気モーメントを持っていながら磁気赤道には引っ張られない、この理由は何か?となります

高度が関係しているように思えます:

オゾン層は高度20-30km(磁気赤道に引っ張られない)

F2層は高度300km付近(磁気赤道に引っ張られる)

という事です

以上でした

 

Rio同志(id:ballooon)!その2

オゾン全量最低値ベルトの季節依存性に関し、夏に北半球、冬に南半球へシフトと書いた件について:

>そうでもないようです。

>南半球の方が活発なのは、9、10、11月、、、

>北半球は12月辺りから増えて、1~5月が活発、、、

>という感じでした(`・ω・́)ゝ

お調べ下さって、ありがとう御座います、感謝です

本文では「、、、シフトしているようです」としていますので、特に問題ありません

詳細はデータを取ってグラフ化し分析しないとイケナイのですが、時間がなくて、、、

でも、やります 次のアクションアイテムとして挙げていますので、お任せ下さい

以上でした

コメバック終わり

 

 

 

尚、地磁気データはINTERMAGNETさん [The INTERMAGNET Vision and Mission] 経由で各地磁気データを世界の各観測点さんからダウンロード、

GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロード、

foF2世界マップはオーストラリア政府Space Weather Serviceさん [SWS - Global HF - Ionospheric Map] からスクショしています

ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます

 

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です!