2月度その15 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ グアムGUAの地磁気変動3年間を調べ、foF2世界マップを取り、GOESと波形3日間を比較!
世界の北方磁場強度シリーズ ➡ グアムGUAの地磁気変動3年間を調べ、foF2世界マップを取り、GOESと波形3日間を比較!
世界各地の北方磁場強度の観測です、今回の観測点はグアムGUAです
お付き合い頂ければ幸いです
まず、電離圏とバンアレン帯です
図a:電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより:
図b: [バンアレン帯 | 天文学辞典] によれば、
Y軸は磁気赤道上空と思われます(但しブログ追加のGOES衛星は地軸赤道上空を示す)
南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています
これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています
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1.世界磁気マップと観測点に着地する磁気赤道上空_磁力線高度
まず、世界まとめマップから全体の位置関係の把握です
図1:世界まとめマップ
中央横に走る緑ドットラインが磁気赤道_2021です
磁気双極子を軸とする緯度経度マップはNOAAさん [World Magnetic Model - Maps of Magnetic Elements] より
図2:
縦緑ラインが磁気経度0°、左西経・右東経、横にうねる緑ラインが磁気赤道です
以下は、磁気赤道上における観測点の磁力線高度を示します
京都大学さん地軸座標と磁気座標の変換サイト [Transformation of Coordinate]より、
GUAの地軸座標より ➡ 対応する磁気座標を求め、
➡ 磁気赤道上空の磁力線高度を求めた結果、です
図3:
磁力線高度は僅か24.3km、電離圏に至りません(図a)で成層圏です
驚愕すべきは、GUA磁力線は北半球で閉じている事です!
これはGUAのみです
2.グアムGUA3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフ
観測期間は、2019年2月2日から2022年1月31日の3年(365x3日)です
図4:
Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています
有効日は749日と少ないです
このグラフに表示された有効日データのみを使って24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフをとると、
図5:
実に綺麗な分布曲線を最小値シアンが形成しています
2月17日01:30UTのfoF2値マップです、これはグアムGUAの2月17日10.7+0.5LT(最大ピーク時間帯の中心値)に相当します
図6:GUA_2月17日11.2LTのfoF2値マップ、GUA_cjは共役点
サイトは [https://www.sws.bom.gov.au/HF_Systems/6/5] です
foF2の雲は、右(東)から左(西)へ太陽と伴に移動します
磁力線高度は磁気赤道上空で24.3kmですから、電離圏と相互作用していません(図a)
電離圏と相互作用しなくても図5の統計分布が得られるという事は:
➡ 対流圏・成層圏のみ ⬅ 最大値と最小値はオーバラップせず綺麗に分布し、最大ピークは最大値側に出る!
➡ 対流圏・成層圏と電離圏 ⬅ ここの特徴を抽出する必要がある
➡ 対流圏・成層圏と電離圏とバンアレン帯 ⬅ ここの特徴を抽出する必要がある
このように、磁力線パスを3形態に分けて分析する必要があります
3.グアムGUAとGOES17Wの波形3日間とFFT結果です
UT2月1日〜3日の三日間、グアムGUAの観測値は異常データ99999.0の連続でした
グアムGUAはスキップします
まとめ:
1.考察の対象を図5のカウントグラフに絞っています
2.図6のfoF2値マップの分析がキーとなる、と考えています
・地軸赤道から電離圏に達する上昇気流はどう循環しているか?
・何故、昼間のfoF2値が磁気赤道南北に集中するのか?
がポイントで、磁力線パスに応じた分析が必要です
3.結果、何故LT10〜LT11時台に最大ピークが来るのか?を解明する必要があります
上記2で解明できなければ、別のデータ・グラフ・マップを探す必要があります!
4.3日間の波形グラフとFFT結果は、参考です
観測を続けます!
尚、地磁気データはINTERMAGNETさん [The INTERMAGNET Vision and Mission] 経由で各地磁気データを世界の各観測点さんからダウンロード、
GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロード、
foF2世界マップはオーストラリア政府Space Weather Serviceさん [SWS - Radio and Space Services] からスクショしています
ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です!