6月度その4 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 初めに、G16E/G17Wのグラフをアップする!
世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 初めに、G16E/G17Wのグラフをアップする!
世界各観測点における北方磁場強度測定の再開です
初めに、G16EとG17Wのグラフをアップ致します
比較的平穏な3日間は6月1日から3日(UT)となりました、その間のNICTさんグラフ(foF2値,TEC値,K-index値)も添付しています
お付き合い頂ければ幸いです
まず、オゾン層と電離圏とバンアレン帯です
図a:成層圏オゾン層 [気象庁 | オゾン層とは]さんより
オゾン分布ピークは高度20〜30kmに当ります
図b:電離圏 [ユーザーガイド | 電離圏 | 宇宙天気予報] さんより:
密度X軸はLogスケールである事に注意!
Y軸は磁気赤道上空と思われます(但しブログ追加のGOES衛星は地軸赤道上空)
南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています
これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています
Wikiには「内帯には数百keVの電子と100MeV以上の陽子が存在」とあります
ここから本文です
1.GOES-16E3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフです
観測期間は、2019年6月2日から2022年5月31日の3年(365x3日)です
図1:
Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています、全体平均の単位はnT
もうしばらくすると最小値はマイナス域です!
有効日データにおける最小値・最大値の出現回数_統計グラフは、
図2:
凡例「● ピーク数=1+1」の意味は:
第1ピークはマジェンダであり、第2ピークはシアンである
低緯度ピーク数の特徴と同じです
ピークの定義は、平均値を少なくとも2h連続して超えるパターン、であって、1hでも平均値を下回ったらそのピークは脱出した、としています
2.GOES-17W3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフです
観測期間は、2019年4月2日から2022年3月31日の3年(365x3日)です
図3
Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています
有効日データにおける最小値・最大値の出現回数_統計グラフは、
図4:
G16Eとの違いは、マジェンダでLT15時台に急に凸となる動作です
まだ231日の有効日測定ですから断定できませんが、G17Wの特徴となる可能性があります、即ち、何らかの磁気濃縮が西経137.2°ではLT3時台に突然発生し、それは西経75.2°のG16Eでは発生しない、という事になります
3.GOES-16Eと17Wの波形3日間とFFT結果です
G16がシアン、G17がオレンジ、平穏時3日間の波形です
変動成分のみを取り出しています、現時点で波形がマイナスに振れている訳ではありません!
図5:6月1日00時00分〜3日23時59分(UT)両観測点の波形
上図の3日間からは、G17W(オレンジ縦線がG17WのLT12時ライン)がLT15時台に1日の最大値を付けるような動作は見当たりません
図5の波形よりG16EのパワーFFTスペクトルを取ると、
図6:
ほとんどのエネルギーが周期24hに集中しています
凡例のレシオ表記が " ● " なのは、第1ピークがマジェンダ(最大値)側である事を示しています
図7:GOES-17W FFT解析結果、これもシアンで示します
これは、GOES-16Eとほとんど変わりません
4.NICTさんより
6月1日から6月3日(UT)の日本上空における電離層 [予報 | 電離圏領域 | 宇宙天気予報] を見ると、
図8:foF2値、TEC値、K-index値、日本上空、日付はグラフ下に記載
であて、1日から3日(UT)のK-indexは低く、比較的平穏な3日間であった事が分かります
コメントバック:
Rio同志(id:ballooon)!
コメントありがとう御座います、感謝です
>GOES17のLT15時はだいぶマジェンダが増えています!
そうなんです
で、これをLT3時と誤記しており、シレッと修正させて頂いております
>これは注目しないと、ですね。
そうなんです
平穏な3日間ではなく磁気嵐(K-index値が大である)3日間を選んで波形を取ってみます
恐らく磁気嵐と思っているのですが、それですと何故G16Eは反応しない?となります
西経137.2°のLT15時台に一体何が起きるているのだ!という事です
コメバック終わり
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です!