8月度その18 エルニーニョ南方振動ELSOと電離圏foF2値を追うシリーズ➡過去48ヶ月の太陽黒点数とエルニーニョ&ラニーニャの相関グラフを取り、ペルー沖の海面温度マップとオゾン全量マップと電離圏foF2値マップも取る!
エルニーニョ南方振動ELSOと電離圏foF2値を追うシリーズ➡過去48ヶ月の太陽黒点数とエルニーニョ&ラニーニャの相関グラフを取り、ペルー沖の海面温度マップとオゾン全量マップと電離圏foF2値マップも取る!
気象庁さんからエルニーニョ監視速報が発表されました(8/10)
何と8月だけでなく7月のアップも忘れておりました!
そこで、エルニーニョ南方振動ELSOと太陽黒点数との相関を調べる目的で、2022年7月の太陽黒点数データからさかのぼること過去48ヶ月間とエルニーニョ・ラニーニャ状態の季節(3ヶ月単位)を合わせてグラフ化しました
赤道海面からの上昇気流がもたらすオゾン分布と電離圏F2層分布に興味があり、ペルー沖の海面温度マップとオゾン全量マップと電離圏foF2値マップも取っています
お付き合い頂ければ幸いです
気象庁さんの発表 8/10 [気象庁 | エルニーニョ監視速報] によれば:
1.8/10現在、まとめとして
とのことです
2.現在の発生確率リスト
予測期間:2022年6月〜2022年12月 が示されていて:
図1:5か月移動平均値が各カテゴリー(エルニーニョ現象/平常/ラニーニャ現象)
従って、2022年7月まではラニーニャ100%が確定で、
8月は確率70%でラニーニャ、
9月も確率60%でラニーニャ、と予測されています
3.太陽黒点数とエルニーニョ/平常/ラニーニャのグラフ
本ブログでは各月毎に太陽黒点数を出し、エルニーニョであるかラニーニャであるかニュートラルであるかを季節単位でグラフ化しており、12月の黒点数と共にグラフをアップします
エルニーニョ&ラニーニャ・過去データは [エルニーニョ・南方振動 - Wikipedia] を参照しています:
図2:約4年分の最新ELSO状態リスト(Wikiより)
2016年夏 - 2017年春 | ラニーニャ | 北海道を中心とした8月の長期的な大雨・豪雨 1951年に気象庁が統計を取り始めて以来、初めて東北地方の太平洋側に台風が上陸した(平成28年台風第10号) また北日本では平年より7日 - 10日早い初雪・初冠雪を観測し、関東甲信越では2016年11月に初雪・初冠雪を観測した(関東甲信越で11月に初雪・初冠雪が観測されたのは1962年11月以来、54年ぶりとなる) このほか、2017年1月中旬と2月中旬、3月上旬は日本国内(平成29年日本海側豪雪)のみならず、国外の多くで10数年に1度の北半球最大規模の大寒波が襲来した |
2017年秋 - 2018年春 | 日本でこの冬(2017年12月〜2018年2月)の平均気温は約1°C程度低かった。そして冬の積雪は平年よりかなり多く(平成30年豪雪)、全国規模で寒冬となった | |
2018年秋 - 2020年春 | エルニーニョ | 2018年9月4日に近畿地方にかなり台風が接近して危険な暴風となった(平成30年台風第21号)。9月7日〜9月10日は秋雨前線が近づいて西日本では断続的に雨が降り続いた。冬はほぼ全国的に暖冬で、南西諸島は記録的暖冬、西日本や東日本でも顕著な暖冬となり、西日本の日本海側は記録的少雪となった 2019年5月〜7月は北日本を中心に記録的な長期高温・長期日照・長期少雨となった。7月中旬までは冷夏傾向だったが、2019年8月は平年並みか平年より高い夏だった。6月は南米で大量の雹が局地的に降り、欧州で長期的な異常高温になるなど異常気象が発生した 2019年12月から2020年2月にかけて日本では北日本を除き、2006年12月 - 2007年2月当時を凌ぐ記録的な大暖冬となった |
2020年秋 - 2021年春 | ラニーニャ | 2020年初冬より日本国内を中心に、数年に1度の最大規模の大寒波が襲来し(奄美沖縄を除く)、12月14日から21日までの7日間の総降雪量が200センチ(2メートル)を超えた地点が数地点と、主に東日本と北日本の各日本海側、および山陰地方と九州北部の長崎を中心に記録的な大雪を観測した(令和3年豪雪)。特に2021年1月から2月中旬にかけて日本では北日本、および西日本の各日本海側を中心に、2006年1月 - 2月当時を上回る記録的な大厳冬となった(しかし2月後半は暖冬傾向だった) 2021年1月上旬には日本のみならず、中国や韓国などの東アジアや一部の北米、欧州でも数年に1度の最大規模の大寒波が襲来し、特にスペインの首都マドリードでは半世紀(50年)ぶりの大雪となった |
2021年秋 - | 2022年1月上旬には日本(令和4年豪雪)のみならず、海外のパキスタンでも記録的な大雪となった |
2021年春(3月〜5月)まではラニーニャ状態である、としています
2021年夏(6月〜8月)はニュートラルでした
2021年秋(9月〜11月)は再びラニーニャ状態に入り、その後、継続している
黒点数は [国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測] さんデータです
図3:黒点数vsELSO各状態グラフ
マジェンダが太陽南半球の黒点数、シアンは太陽北半球の黒点数、で横軸は年月
その上に高さ5固定で、ブルーがラニーニャ状態の月、オレンジがエルニーニョ状態の月を上乗せしています
NOAAさんより直近7月までの黒点数観測結果と今後サイクル25の予測を示せば、
図4:NOAAさん太陽黒点観測と予測
であって、予測より太陽黒点数はかなり多く出ていて太陽活動は予測以上に活発であり、高温東風の貿易風が強く吹き海面に冷海水が上昇しているものと思われます
4.ペルー沖の海面温度マップとペルー沖のfoF2値マップ
気象庁さん [気象庁 | 海面水温実況図] より、ペルー沖の海面温度マップを取ると、
図5:海面水温実況図(部分) 2022/8/12(JST)
ペルー赤道沖の海面水温は20°〜25°程度と見られます、ラニーニャ継続という事はペルー沖の海水温が比較的低温であるを意味しますが、それでも段々と温度が上がっていてエルニーニョに近づきつつある事を思わせます
気象庁 [気象庁 | 月平均オゾン全量の世界分布図] さんより2022年6月の世界オゾン全量分布を示すと、
図6:2022年6月の平均オゾン全量(m atm-cm)
オゾン全量とは、ある地点の上空に存在するオゾンの総量のことで、単位のm atm-cm(ミリアトムセンチメートル)は、その総量を仮に0℃、1気圧の地表に集めたときの厚さを表しています。(例:オゾン全量300m atm-cmは、厚さ3mmに相当。)
オゾン全量は2ヶ月前の月平均データが出ますので、これが最新なのです
以上は平均値ですが、上空300km程度にある電離圏foF2値は太陽位置と共に刻々と変化しています
オーストラリア政府Space Weather Service [SWS - Global HF - Ionospheric Map] さんによれば、
図7:2022/8/12 17:00UTにおけるfoF2世界マップ(ペルー沖E270°で8/12 11:00LT)
であり、ペルー沖赤道上空とその南側の南北両極に強い電子密度が磁気赤道を中心に東西に伸びていることが分かります
しかし、図6と図7の赤道地帯を見比べますと、図6で帯は南半球に少しズレていますが、図7ほど蛇行していないのは明らかです
コメントバック:
リオ同志(id:ballooon)!
コメントありがとう御座います、感謝です
>先月抜けましたか・・ヒャー
>あれです、カミュの異邦人、太陽がまぶしすぎたから・・ですよ!
のようですね〜(とか同調しますが、、、読んだコトがない!)
>ラニーニャは夏は暑くて、冬寒すぎで嫌ですね?エルニーニョの方がいいかも?
>活発すぎる黒点のせいですよね。
その通り、です
黒点活動が特に活発になる➡赤道海面(ペルー沖)が強く熱せられる➡東から西へ吹く貿易風がより強く吹く➡海面海流は貿易風に摩擦で引きずられて西へ向かう➡ペルー沖で冷たい深層海水塊が引きずれれて海面に上がって来る➡ペルー沖の海面の温度が下る➡北半球で夏が熱くなり調子が狂う➡日本でブログアップを忘れる!
と、まぁ、こんな感じの連鎖が発生しているようです、地球規模でね?
では、では、でした
コメバック終わり
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です!