12月度その18 オゾン全量シリーズ ➡クールーKOU_LT11時台の磁場極大原因はオゾンではない、の説明! ➡否定的見解の発見!
早速ですが、否定的な見解を発見しました、一番下に載せてあります(12/12 23:30)
分子個数による分析をする必要があり、酸素分子とオゾン分子の成層圏(オゾン層)における質量比率を知りたいのである(よく出てくる体積比率でなく)
それはこちら [■ 各種物質の性質: 空気の組成・海水の成分] に出ていて、質量比率のリストを示すと、
図1:
である
ここで窒素分子N2に言及する必要がある
N2は反磁性物質なのである、その影響力を常磁性物質O2と比較してみる
[磁化率 - Wikipedia] より、
酸素:+1.07x10^-4 cm^3/g(+は常磁性)
窒素:-4.43x10^-7 cm^3/g (-は反磁性)
であって窒素の磁化率は酸素の約1/1000なので、窒素の影響は無視できる
図1より空気中における酸素の質量比率が分かり、オゾンO3の質量比率は [オゾン層 - Wikipedia] より、
また、オゾンの混合比(乾燥空気に対する質量比)が最も高いのは高度30 km付近で、9 – 10 ppmである。
である
大気中における酸素・窒素の質量比率は高度100km程度までは一定(高度非依存)であり、以下の図2がまとめられ、
図2:
となる
所で高度100kmまでについて単位体積中の分子数は温度と気圧に左右される(関数である)、それは以下に出ていて、
図3:[気象庁|大気の構造と流れ]
なのである
図2と3を用いれば、成層圏(オゾン層:10-50km)における大気密度が算出できて、
図4:
となる
ここで図2の酸素質量比率とアボガドロ数を用いれば、単位体積当りの酸素分子数が算出できて、それは、
図5:
こうなる
まず高度(左側Y軸)を知り、そこから大気密度を知り、そこから酸素分子数(右側Y軸)を知るのである
オゾンについても同様に算出できて(オゾンは高度依存であるが最も濃度の高い30km付近の値9.5ppm質量比を用いて)、
図6:
となる
図5と6の左側Y軸のスケールを見比べて頂ければ、O3の粒子数はO2の10^-5(1/100,000)である事が分かる!
これでは、例えO3発生時に生成されるO原子の磁化率がO2より5倍程度大きくても、KOUのLT11時台の磁場極大値を作る原因とするには無理がある(焼け石に水である!)
ではKOUのLT11時台に磁場強度極大値を形成する原因は何であろか?
それは紫外線により励起された酸素分子(光解離にまでは至らない)による、と考えられる
これは、励起された酸素分子磁化率が基底状態(夜間の酸素分子)磁化率より大になるのであれば、の仮定に基づくが
どれくらい大になればツジツマが合うのか?は簡単に推論できて:
KOUの北方磁場強度の変化は、
図7:暫定版なのでNAがでる
と、直近では中央値が26,530nT程度の強度であり、その時の波形は、
図8:
であって、2日目が綺麗な波形なので、ここから変化増大分を読み取ると約100nT程度の増大である
その変化率は:
100/26530 = 3.77x10^-3
の増大である
従ってKOUのLT11時台に高度30km以下(KOUの磁力線高度は29.5km)の酸素分子の磁化率が紫外線を浴びて3.77x10^-3程度増加すればツジツマが合うのである
図4より高度30km(を代表に選ぶと)における酸素分子数は、
1x10^21個
であり、この内の10%程度の酸素分子が紫外線励起により活性化されると仮定すれば、
1x10^21/10 = 1x10^20個
の酸素分子が活性化され、活性化された磁化率の増大分をMagとすれば、
Mag x 1x10^20 / 1x10^21 = 3.77x10^-3
Mag = 3.77 x 10^-2
となり、活性化された酸素分子の磁化率が基底状態磁化率より3.77%程度大きくなればツジツマが大まかに合う、事になるのである
この方がシナリオとして現実味がある
但し、励起された酸素分子の磁化率は基底状態よりも大となる、事を確認する必要が勿論ある ⬅ 要調査
よく出て来るオゾン層における説明で、
図9:[気象庁 | オゾン層とは]
とありますが、紫外線は勿論重要でこれが起因なのですが、オゾン分子や酸素原子ではなく紫外線によって励起された酸素分子が原因であろう、という結論です
励起状態における磁化率の変化について調べます
尚、KOUのLT11時台極大値観測の原因に関する記事は、次回よりオゾン全量シリーズから外します
否定的な見解の発見(12/12 23:30)
酸素の基底状態は三重項酸素と呼ばれ不対電子を有する常磁性分子です
それに対し酸素の励起状態は [一重項酸素 - Wikipedia] と称され、Wikiによれば:
との事で、励起状態では不対電子を持たないので常磁性は失われる、と解釈できます
また、
一重項酸素を発生させるためには、基底状態との差にあたるエネルギーを吸収させなくてはならない。このエネルギーは熱的に供給するには大きすぎるため、光励起による方法に頼らざるを得ない。しかし、全スピン量子数が異なる状態間での直接の光による遷移は禁制でありほとんど起こらない。
という事で、紫外線による励起そのものも否定されていました
これで、振り出しに戻りました!
コメントバック:
リオ同志(id:ballooon)!
コメントありがとう御座います、感謝です
>オゾン発生時に生成されるO原子、オゾンがたくさん出来る昼間でもO2に比べて圧倒的に少ないから、クールーの最大値を証明できないということですね?
そうです、その通りです
>紫外線によって、高エネルギーになった酸素分子が原因?
>と思ったら、否定された・・
そうです
>酸素分子は高エネルギーにならないということですか(;・∀・)?
なりますが、光や紫外線によってはならない
理由は基底状態と励起状態で電子の配列状態が全く異なり、このようなケースは光または紫外線による励起は禁止されている、とありました
加えて、例えなったとしても励起状態の酸素分子は常磁性ではなくなる(不対電子を持たないから)⬅ これが決定的なのです
>仕事開始します
あ、ご苦労さまです
>また後でもう一度
次の記事を読んで頂ければ、と思います
よろしくお願い致します
以上です
コメバック終わり
以上、お付き合い頂きありがとう御座いました
感謝です