なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

8月度その18:北方磁場強度シリーズ:カナダ地磁気スペクトルの12h成分を追う!

北方磁場強度シリーズですが、カナダ3日間波形のフーリエ解析において、12hスペクトル成分を追う事にしました、特にオタワOTTが強く出るので、この原因を追いたいと考えています

以前、大気潮汐による作用か?と思った時がありましたが、大気潮汐はあくまでも大気の振動であり、これは地磁気の振動ですから大気とは切り分けて考察する必要がある事に気が付いた次第です

敢えて強引に名前を付ければ、磁場潮汐でしょうか、北方成分のみを扱っていますので北方磁場潮汐となりますか、原因は太陽風です

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

ユーザーガイド | 磁気圏 | 宇宙天気予報 には磁気対流圏なる説明が出て来きます

図1では太陽磁場が南向きの時で、地球磁場は北向きだから、磁気リコネクションがよく発生する状態を示しています(サイクル25の現在、太陽磁場は南向き太陽活動周期 - Wikipedia

図1:磁気対流圏(緑の矢印、GOES衛星、地球半径、はブログ側にて記入!)

このように、太陽風エネルギーが磁気リコネクションによって効率的に磁気圏に流入し、大規模な磁気圏対流を駆動しています。

これが12h成分の原因です

昼間側だけであれば24h成分が強く出るだけ、となります

貴重なのはGOES衛星であるように思われます、地軸赤道上約35,000km上空の静止衛星であり、地球半径の約5.6倍に相当し、大きな磁気嵐でもない限り24h成分のみが強く出て12h成分や8h成分は出ない特徴が見られるからです

そのような時でも、例えばOTTでは12h成分が強く出るのです、この原因を追いたいのです

さて、磁気対流圏の境界はどこなのでしょうか?はじめにそれを考えておいた方がよい、と思います

磁気対流圏の外側境界は、夜間側では磁気リコネクション・ポイント迄、昼間側でも磁気リコネクション・ポイント迄、と考えます、対流と言うからには磁力線が元に戻って来る必要があります

内側境界は地球表面迄、でしょう

 

さて、 ヴァン・アレン帯 - Wikipedia によれば、図2:ヴァン・アレン帯の2重構造

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ヴァン・アレン帯は地球を360度ドーナツ状にとりまいており、内帯と外帯との二層構造になっている。赤道付近が最も層が厚く、極軸付近は層が極めて薄い。内帯は赤道上高度2,000 - 5,000kmに位置する比較的小さな帯で、陽子が多い。外帯は10,000 - 20,000kmに位置する大きな帯で、電子が多い。

この説明で「赤道付近」とあるのは「磁気赤道」の事で「地軸赤道」ではありません

地球半径を約6,300kmとすれば、バンアレン外帯20,000kmは地球半径の約3.2倍となる

従って、バンアレン外帯が地球の磁気圏対流に接する事はない、バンアレン帯は地球の磁気圏対流の内側で閉じている

また当然の事ながら、GOES衛星がバンアレン外帯と接する事もない

 

しかし、バンアレン帯太陽風の圧力を全く受けない、とは考えられない

図1に示す昼間側と夜間側にてそれなりに圧力を受けるだろう、両サイドで圧力を受けていれば、それは3日間波形のスペクトルに12h成分として現れているハズである

図3:カナダ観測点の位置関係

これは地軸上の緯度経度の位置関係です

地軸上の緯度経度とは別に地球磁極の緯度経度もあり、カナダ観測点はすべて地球磁極の緯度経度が示されています

ここから磁気赤道上の磁力線高度が算出できます

図4:カナダ観測点に至る磁力線の磁気赤道上の高度

図4におけるバンアレン内帯と外帯の幅は バンアレン帯 | 天文学辞典 から取っています

 

ここでカナダ観測点3日間波形のFFTスペクトルを示します

図5:OTTにおける3日間波形のFFTスペクトル

 

図6:YKCにおける3日間波形のFFTスペクトル

 

図7:IQAにおける3日間波形のFFTスペクトル

 

図8:RESにおける3日間波形のFFTスペクトル

 

今まで漠然と図5から図8のスペクトルを示していたのですが、これでは分析が出来ない(進まない)ので、次に示す正規化された比較グラフを取る事にしました

 

図9:24h成分で正規化した12hと8h成分のグラフ

12h成分が強いのは、OTTとIQAになります

YKCの12h成分は弱いです、RESはその中間、と言えるでしょう

本来ならSNKのデータがあるハズなのですが、8月1日から3日はエラーデータでしたので外してあります

また参考の為、8h成分も示してあります

 

図10:FFT24h成分の絶対値グラフ

OTTの24h成分は、絶対値として非常に弱い事が分かります

図10は次に示す全体平均と差分平均の差分平均に近いグラフとなります

図11:全体平均と差分平均

図10のOTT24h成分は弱いとは、図11のOTT差分平均(グリーン線)が弱く出る、という事と同じです

 

 

まとめ:

長くなりました

今まで図5から図8に示す3日間波形のスペクトルをアップしていたのですが、それだけでは何の成果も得られない事に気が付きまして、今後は12h振動に着眼した図9を中心にアップして行きたい、と考えています

目的は、太陽風による磁場潮汐振動の検出となります

何しろSNKの正常データが9月には欲しい所、です

データを揃えて、あとGOES3日間データも加えて、分析に入りたい、と考えております

アップ・タイミングとしては、カナダまとめマップの次辺り、でしょうか?

 

 

コメントバック

Rio同志(id:ballooon)!

コメントありがとう御座います、感謝です

 

>4つ質問です。

はい、です

 

>①夜側の磁気リコネクションって、以前見せていただいた動画のでいいんですよね?
>南北に流れて行った太陽風?がバチッとくっついて地球表面に流れてくるという・・

はい、そうです

 

>②それって、どれくらいの頻度で起きるんですか?

いい質問です!

今は太陽IMFが北から南と地球と逆なので、毎日起きていると思います

 

>③太陽風磁場、南向き(図1の紫色の線)というのは2019/12からこの向きになったんですか?

そうです、そうなのです!

 

>④地球の近くでもこんなふうに太陽風磁場の南向きが働いてるんですか(;・∀・)?

そうです、当然です

太陽磁場の向きまで考えると、太陽は22年単位で振動しているのです!

 

以上でした

コメバック終わり

 

 

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座います

感謝です