11月度その18:北方磁場強度シリーズ ➡ 11月21日から22日それなりの磁気嵐を観測、ビクトリアVICセット3日間波形スペクトルをまとめる!
柿岡にて11月21日から22日、それなりの磁気嵐を柿岡にて観測したので、
この期間を含む11月20日から22日の3日間波形スペクトルを取ってみました
前回がオタワOTTセットで、今回はビクトリアVICセットです
お付き合い頂ければ幸いです
1.11月20日から22日までのKインデックスと、ビクトリアVICセット各観測点の3日間波形とスペクトル
図1:Kインデックス(11月20日〜22日)@柿岡
21日にK=5、22日にK=4、が見られる
柿岡のように中緯度でそれなりのKインデックスが観測されれば、カナダのような高緯度ではより大であるKインデックスか観測されるのだろう、と思っていますが資料で確認した事はない
今度、調べます
図2.1:VICとG18波形
初日は綺麗な逆相です
G16、VICともに下がっています
図2.2:VICスペクトル
やはり72h成分がダントツ一番強く出ます!
図3.1:MEAとG16波形
初日は同相に見えますが、あとはゴチャゴチャ!
図3.2:MEAスペクトル
再び72h成分が一番強く出ました
図4.1:FCCとG16波形
もう分かりません、メチャクチャです!
G16は下がっていますが、FCCはそれほど下がっていません
図4.2:FCCスペクトル
それでも(これだけメチャクチャでも)24h成分が最も強い輝線となりました、
磁気嵐時におけるオーロラ帯の輝線は24h成分が強く出る(成長する)のでは?
図5.1:BLCとG16波形
凄いですね?
図5.2:BLCスペクトル
72h成分も強いですが、それでも24h成分の方が強い!
図6.1:CBBとG16波形
G16は下がって居るように見えますが、CBBはそれほど下がってはいない
図6.2:CBBスペクトル
24h成分が最も強く出ました
2.ビクトリアVICセット各観測点の24h/12h/8h成分のグラフを取る
図7:24h成分強度比較
FCC24h成分の強さが目を引きます!
図8:12h成分強度比較
12h成分はMEAでしょう
図9:8h成分強度比較
8h成分ではBLCとFCC!
図7〜9を共通Y軸で表示すれば、
図10:24h/12h/8h成分を共通Y軸表示
ビクトリアVICセットのスペクトルはオタワOTTセットに比べ輝線強度が弱いのです
図10左辺最大は4.0e+10で、オタワOTTセットと合わせてあります
図11:オタワOTTセット
左辺は4.0e+10で揃えてあり、約2倍ほどオタワOTTセットの方が強いのです
これは主としてYKC(オタワOTTセット)とFCC(ビクトリアVICセット)の違いです
磁気嵐時に太陽風プラズマ粒子は、本ブログモデルでは陽子流であるが、より多くがオーロラ帯の観測点に磁力線凍結によって引き付けられ、上空の酸素分子や窒素分子と衝突しオーロラを発光させている、
となります
別の見方をすれば、北方磁場強度のスペクトル輝線強度を測定する事により、磁気嵐のエネルギーがオーロラ帯における北方磁場強度の強弱に変換されている事が分かる、
となります
コメントバック
リオ同志(id:ballooon)!
コメントありがとう御座います、感謝!
>磁気嵐、オタワとビクトリア、ミーノックはこれまでの認識通り、波形が乱れて72hが強く出る!ですが、オーロラ帯は違いますね?
そうなんです!
オーロラ帯では磁気嵐といえど、72h成分ではなく、24h成分がダントツで強く出ます
何故ですかね?
磁気嵐 - Wikipedia によれば、
通常は中緯度・低緯度において全世界的に地磁気が減少する現象のことを指す。
だそうですので、高緯度の動きは異なります(高緯度では、地磁気は減少せず、増加しているので)
>それと今回は高緯度で磁気嵐が起きなかったと・・
Wikiの説明によれば、通常は高緯度では磁気嵐は起きない、となります
これは、磁気嵐を地磁気の減少と捉えているからです(高緯度では地磁気は増加する)
この程度の磁気嵐は、高緯度における地磁気の乱れは引き起こさず、24h成分のエネルギー注入(強弱成分、即ちエネルギー振動の意味での増加)が行われた、と言えます
>ビクトリアセットを見てみたら、オタワセットの面白さに気がついた!という感じもしますね?
全く、です
まだまだ、これから、ですかね?
あと図10を差し替えました
Y軸最大値を、オタワOTTセットと伴に、ビクトリアVICセットも4.0e+10に揃えました
この方が両者の違いが分かりやすい
今後、図10は4.0e+10で揃えます
以上でした
コメバック終わり
尚、地磁気データはカナダ地磁気データさん [Digital Data from Canadian Magnetic observatories] からダウンロード、
GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロードしています
ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です