なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

11月度その25:北方磁場強度シリーズ ➡ 過去巨大磁気嵐時の3日間波形とスペクトルを取ってみる!

磁気嵐時のオーロラ帯における地磁気変動とスペクトル、特にイエローナイフYKCとフォートチャーチヒルFCCに着目して、調べています

ここで、Wikipedia 磁気嵐 - Wikipedia から、過去の巨大磁気嵐を拾って3日間の波形をスペクトルを取ってみる事にしました

カナダ政府の地磁気サイトは、2000年以降であればデータが開示されています

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

Dst指数なるものがあって、私は使った事がないのですが、

ほぼ軸対称に分布する磁気圏内のリングカレント(環電流)の値から算出するものとして、Dst指数やSYM-H指数がある。Dst指数は比較的古くから用いられていることから、過去との比較に適している。 

だそうで、1957年以降のDst指数歴代5位に、2003年11月20日の磁気嵐(太陽サイクル23)、がありましたので、これにします

観測期間は、2003年11月19日から11月21日の3日間で観測します

 

観測対象は、イエローナイフYKC、フォートチャーチヒルFCC、オタワOTT、ビクトリアVICの4地点に絞りました

以下、結果です

 

イエローナイフYKC:

図1−1:地磁気変動

YKCの午前零時をオレンジ縦線で示しています(今まではYKCのLT12時を示していました)

ですが、オーロラは午前零時前後に発生しやすい、との事から午前零時線を示す事にしました

当然ですが、GOES波形はありません

図1−1波形ですが、20日の午前零時頃からお昼近くまで激しく減少振動を繰り返しています

 

図1−2:スペクトル

72h成分が最大となりました

 

 

フォートチャーチヒルFCC:

図2−1:地磁気変動

19日、20日、21日とダウンシュートしていますが、磁気嵐のあった20日が一番凄いです

 

図2−2:スペクトル

やはり72h成分がダントツ一位です

 

 

オタワOTT

図3−1:地磁気変動

20日のOTTのみが、午後3時頃にアップシュートしています

 

図3−1:スペクトル

24h成分がだいぶ盛り返しましたが、トップではありません

トップは、Idx=5の周期18h成分です

 

 

ビクトリアVIC

図4−1:地磁気変動

20日午前10時頃でしょうか、最低値を付けています

 

図4−2:スペクトル

72h成分が再び強くなりました

 

 

まとめ:

1.巨大磁気嵐時のオーロラ帯観測点(YKCとFCC)とサブオーロラ帯観測点(OTTとVIC)では、波形が異なる

YKCとFCCでは、19日、20日、21日の3日ともダウンシュートするのに対し、OTTとVICでは24日の一日のみダウンシュートし、かつOTTではダウンからアップシュートへと移行している

 

2.巨大磁気嵐時のスペクトルは72h成分が最も強く出る、但しOTTを除いて

 

3.4観測点すべてにおいて天候条件さえ整っていれば(晴天であった、という事)、オーロラが観測できた、と思うのですが、確認できない

巨大磁気嵐では停電が発生した、とかのニュースはあるが、巨大オーロラが全天に広がった、などというニュースは見た事がない

旅行会社さんの手記(ブログ)でオーロラ紀行が載っており(イエローナイフ)、その日付で調べてみたらイエローナイフYKCでは地磁気が大きくダウンシュートしていました

ですが、巨大磁気嵐ではないし、今度は磁気嵐があったのかどうかが確認できない

 

 

 

 

 

 

尚、地磁気データはカナダ地磁気データさん [Digital Data from Canadian Magnetic observatories] からダウンロード、

GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロードしています

ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です