11月度その23:北方磁場強度シリーズ ➡ GOES16はProton FluxのみならずElectron Flux測定も行っていた!
11月25日に磁気嵐が柿岡Kインデックスで確認されました
図1:Kインデックス@柿岡
25日にK=5が連続しています
ここでGOESはProton FluxのみならずElectron Flux測定も行っている事が分かりました
そこで早速Electron Fluxデータもダウンロードしグラフ化しました
図2:NOAAサイトのElectron Fluxグラフ
Electron FluxはG16(青)とG18(赤)があるようで、ダウンロードはG16のみに絞りました
観測期間は11月23日〜25日の3日間です
3日間の波形とスペクトラムは、代表例としてイエローナイフYKCとフォートチャーチヒルFCCのみを報告しています
お付き合い頂ければ幸いです
図3−1:23日〜25日のProton Flux波形
図3−2:図3−1のProton Fluxスペクトル
3日目の25日のみに振動波形が集中した結果、Idx=2 周期72hが最も強く出ました
こうなるのですね?
NOAAサイトにはElectron Fluxは、>=0.8Mevと>=2Mevの2種類がある、と記載されていましたがダウンロードしたデータには>=2Mevしか入っておりませんでしたので、>=2Mevで進めました
図4−1:23日〜25日のElectron Flux波形
何と最大は約1171Mevで、これはProton最大の81Mevを10倍以上上回ります
加えて波形がProtonとは全く違う!(図3−1と図4−1)
私は、オーロラ原因は夜間プラズマシートにおけるプラズマ爆発に伴う陽子流束であろう、と思っていましたがこれは考え直さないといけない
何故なら電子流束の方が10倍以上高エネルギーだからです!
何故こうも図3−1と図4−1で波形が違うのか?も考えないといけません
図4−2:図4−1のElectron Fluxスペクトル
図5−1:YKC波形
YKCの方がFCCより激しく振動しています
図5−2:YKCスペクトラム
図6−1:FCC波形
YKCの方がFCCより激しく振動しています
図7−1:オタワOTTセット 24h/12h/8h成分分布
図7−2:ビクトリアVICセット 24h/12h/8h成分分布
24h成分で見るとYKCとFCCはほとんど変わりません、僅かにYKCの方が強いエネルギーを有しています
まとめ:
波形の分析を行います
G16は西経75°ですが、フォートチャーチヒルFCCは西経94.1°、イエローナイフは西経114.5°ですから、G16との時差を考慮してFFCやYKCのLT何時頃に:
Electron Fluxのピーク
Proton Fluxのピーク
が来ているのか?を調べる必要があります
あと、何と言っても図3−1と図4−1の波形の違いです、何故こうも違うのか?
しかし、GOESって凄いですね?次から次へとドンドン出て来ます!
尚、地磁気データはカナダ地磁気データさん [Digital Data from Canadian Magnetic observatories] からダウンロード、
GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロードしています
ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です