なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

11月度その21:北方磁場強度シリーズ ➡ 磁気嵐とプロトン現象とから、3日間の地磁気変動とスペクトルへ進める!

11月20日から22日の3日間について北方地磁気変動とスペクトルを取って報告致しましたが、今後はここに「プロトン現象」も追加したい、と考えています

ご説明致します

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

プロトン現象とは?

プロトン現象 | 天文学辞典 によれば、

太陽から相対論的エネルギーに加速された陽子を発生させる現象をいう。太陽フレアの際に太陽近傍で加速されるか、コロナ質量放出に伴う衝撃波によって加速されると考えられている。大規模なプロトン現象は、陽子がもつエネルギーの大きさから地球磁場に守られた内部磁気圏まで到達して、人工衛星などの宇宙機の誤動作や故障を引き起こすことがあり、また地球の極域に侵入することにより電波の伝播異常を引き起こす。

という事です

太陽フレアやコロナ質量放出の際に発生する、とありますので大規模な磁気嵐の際には観測されるのではないか?と考えた次第です

 

 

GOES16が観測しているプロトン流束!

これは、以下のサイト

GOES Proton Flux | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center

にてGOES16が観測しているのです!

赤道上空・西経75°の静止衛星です

名称ですが、天文学辞典では「プロトン現象」ですが、GOESでは「プロトン流束」でして、状況に応じてどちらも使います

図1:G16 Proton Flux

>= 10Mev ⬅ で示す

>= 50Mev ⬅ で示す

>= 100Mev  ⬅ で示す

であって、11月20日から22日の軽い磁気嵐の際には特に強いプロトン流束を観測していません

縦軸はLogスケールです、10Mevから警告レベル、と赤で出ています

プロトン現象が観測されていない現在(ライン)は、0.2Mevです

プロトン現象が起きるとラインが上に跳ね上がります!

 

日付が記されている位置がUT0時で、経度0°にて午前零時を示します

GOES16は西経75°で5hの時差がありますので、経度0°即ちUTで午前零時の時にGOES16は午前5時となります

経度0°即ちUTでお昼の時はGOES16は午後17時となります

簡単に言えば、UTで12時から0時の間がGOES16では17時から5時(即ち真夜中を含む12時間)となります

 

しかし、これは地上の話でして、GOESは地上35.786kmに位置していますので、地球の裏側に行ってもまだ太陽光を浴びており、GOESが全く太陽光を浴びなくなる時間がどれ位かと言うと:

図2:

太陽光を平行と仮定して、春分秋分の日にわずが69.6分です

何でこんな事をやっているのか?と言うと、GOESが地球夜間側に移動して太陽光から完全に遮断された時に測定されるプロトン流束は、夜間プラズマシートから飛来するプロトン流だろう、と考えられるからです

それを知りたいのです!

 

図1のNOAAさんサイトではデータダンロードが出来るので、やってみました

すると、図1グラフでは最小単位が10Mevだったのですが、ダウンロードデータを見ると>=1Mevから可能(データが入っている)でしたので、>=1Mevについてグラフ化してみました

期間は当然11月20日から22日の3日間です

図3:結果

何と、こうなりました、これは図1からは想像も付かない代物です!

最大値    = 93.27452850341797 Mev

観測時刻 = 2023-11-21T15:10(UT)

従って、西経75°での最大値観測時刻LTは、21日の10:10となります

まぁ、LT真夜中では全くない、ですね

 

次に図3のスペクトルを取ってみました

図4:

図3の測定間隔は5分で、測定時間が3日ですので、サンプル数は864です

最初の20ラインを表示しています

やはりエネルギーが強いのは24h、12h、8hの順となっています

 

 

柿岡Kインデックスと組み合わせる

プロトン流束を柿岡Kインデックスと組み合わせます

予報 | 電離圏領域 | 宇宙天気予報 に柿岡のKインデックスが掲示されていますから、

図5:

11月20日から22日における21日の軽い磁気嵐k=5が見えます

 

 

今後の観測では?

まず月単位で平穏時の3日間波形とスペクトルを取ります

続いて磁気嵐が発生したかどうか柿岡Kインデックスを見ていて、

発生したらプロトン現象も起こしたか?を>=1Mevで調べて、

プロトン現象を起こしていても起こしていなくても、

3日間波形とスペクトル観測に入ります

プロトン現象を起こすような大規模磁気嵐では、どうなるのだろう?という事です!

 

と、こんな感じです

 

 

 

以上、お付き合い頂きましてありがとう御座います

感謝です

 

 

コメントバック

リオ同志(id:ballooon)!

コメントありがとう御座います、感謝!

 

>なかなかハードな状態になっとります!

あッ、スペクトル図も追加しちゃいました(図4)!

大丈夫ですかね?

 

>バチンッ!ってやつで逆流してくるんですか?

そうなんです、バチンッ逆流は陽子流だろう、と考えており、

あッ、Protonって陽子の事です!

そのバチンッ逆流を夜間のG16のProton Flux測定器でキャッチしちゃおう、という計画なのです

 

>Goesの夜はとても短いんですね?でも夜中0時前後だから、オーロラが活発になる頃ですもんね!

はい、高度が高いものですので、どうしてもこうなります

ただしProton Flux測定値の経口が常に地球から鉛直方向上に向いているのであれば、常に上から降ってくるProtonのみを測定するので図2のような心配は必要なくなりますが、現状分からないのでこのように書きました

調べる必要があります

 

>1Mev、10、50、100Mevとあるのは、なんですか?

メガ・エレクトロンボルトと読みます

エレクトロンボルトとは、電子一つが1ボルトで加速された際に得られるエネルギーです

電子を1M(100万)ボルトで加速した結果得られるエネルギーが1Mev

電子を100M(1億)ボルトで加速した結果得られるエネルギーが100Mev、です

 

>その1Mevが10Mevの警告を超えて93Mevになったのですか?

そうです、その通りです!

図1からは想像が付きません、何故図1で93Mevが表示されないのか、分かりません

ダウンロードしたデータを見れば93Mevが入っている訳でして、、、

今後の測定は1Mevでやって行きます!

 

以上でした

コメバック終わり

 

 

 

尚、地磁気データはカナダ地磁気データさん [Digital Data from Canadian Magnetic observatories] からダウンロード、

GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロードしています

ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です