11月度その29:北方磁場強度シリーズ ➡ 磁気嵐の時には、必ずオーロラが見える?!
前回の記事「11月度その28」で、巨大磁気嵐の時にはプラズマ粒子が多すぎて、オーロラは成長しないのではないか?と書きましたが、Wikiを見たらどうもそうではないようで、磁気嵐時にはオーロラは(必ず?)発生する、ようです
見えないのは曇天か雨天の時、という事のようです
お付き合い頂ければ幸いです
Wikipedia 磁気嵐 - Wikipedia によれば、NOAAには宇宙天気スケールなるものが3種類あり、その1種である「Gスケール」が磁気嵐の強度を表す
図1:Gスケール
レベル | イベントの呼称 | Kp指数の目安 | 頻度の目安 (太陽活動周期=約11年 毎) |
---|---|---|---|
G5
|
Extreme | Kp = 9 | 4回(4日間)位 |
G4
|
Severe | Kp = 8 Kp = 9-を含む場合もあり |
100回(60日間)位 |
G3
|
Strong | Kp = 7 | 200回(130日間)位 |
G2
|
Moderate | Kp = 6 | 600回(360日間)位 |
G1
|
Minor | Kp = 5 | 1700回(900日間)位 |
G(None)
|
none |
ちなみに柿岡で最近観測されている磁気嵐はKp=5である(G1レベルという事)
図2:各Gレベルにおけるオーロラ観測の度合いのみを示すと
レベル | オーロラ観測 |
---|---|
G5 | オーロラは、磁気緯度40度付近まで見える。 |
G4 | オーロラは、磁気緯度45度付近まで見える。 |
G3 | オーロラは、磁気緯度50度付近まで見える。 |
G2 | オーロラは、磁気緯度55度付近まで見える。 |
G1 | 通常のオーロラ帯(磁気緯度60 - 70度)。 |
磁気緯度とは、地球磁気双極子の北極を北緯90°とした緯度で、地軸の北緯90°からオタワよりにずれた位置にあります
磁気緯度については、カナダ政府の地磁気サイトには各観測点の磁気緯度が載っています
図3:地球磁気双極子の北極は、Polor Copの中央にあり、それは地軸北緯90°からオタワにずれた場所に位置する
カナダ政府の地磁気観測サイト Canadian Magnetic Observatories
から磁気緯度を引っ張ってきますと:
磁気北緯68.62°:イエローナイフYKC
磁気北緯54.88°:オタワOTT
磁気北緯53.81°:ビクトリアVIC
です
従いまして:
イエローナイフYKCとフォートチャーチヒルFCCではG1からすべてが見える
G1より弱い磁気嵐というものはないから、YKCとFCCでは磁気嵐が起きればオーロラは必ず見える、となります!
オタワOTTとビクトリアVICではG2くらいからすべてが見える
という事でした(晴れていれば、ですが!)
日本における観測点の磁気緯度を調べましたが 、
図4:観測点マップ
一番北に位置する女満別で磁気緯度35.96°ですから、
残念ながらG5レベルでもオーロラ観測は難しいようです!
コメントバック
リオ同志(id:ballooon)!
コメントありがとう御座います、感謝!
>2003年のハロウィン・イベント時の写真もありました(^^)v
えっ!
低緯度オーロラ | 天文ギャラリー | りくべつ宇宙地球科学館 | 銀河の森天文台
天文台で撮影した低緯度オーロラの画像です。
オーロラ現象は、太陽活動と密接な関係があります。特に低緯度オーロラは、太陽表面で大きなフレア(爆発)が起きた時に出現することが多く、北の空に淡くぼんやりと見えることもあります。
本当だ!陸別って北海道十勝にある街、ですね?
下に小さく2003年10月29日とあります!23:34JSTとありますから、14:34UTです
>日本のオーロラについて、調べてみたら
11月6日未明、低緯度オーロラを観測! | トピックス | りくべつ宇宙地球科学館 | 銀河の森天文台
11月6日ですかぁ、調べます!
11-05〜11-07の3日間YKC地磁気波形
5日から起こしているように見えますが(6日未明JSTですと5日UTですね)、
この時の柿岡Kインデックスがありませんので、残念ですが、少なくとも柿岡でK=5は立っていると思います
磁気嵐があった時は必ずオーロラが発生する、ですから、オーロラが観測できた時には必ず磁気嵐が発生している、でいいんですよ!
スペクトルは?というと、
この程度の磁気嵐ですと、24hが最強になるのですね!
以上でした
コメバック終わり
尚、地磁気データはカナダ地磁気データさん [Digital Data from Canadian Magnetic observatories] からダウンロード、
GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロードしています
ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です