太陽磁極の逆転を追う ➡ MHDシミュレータ ➡ 一次元リーマン問題で時間軸を進めてみよう!【追記】T=4から5まで106画像に分解しgif化!
* という訳で、前回、誤動作する環境の結果を報告したので謹慎していた訳ではなく、6月になりましたので5月迄の黒点数の推移を報告し、米国の株価指数も6月3日(月)に相場が立って始値が決まり相関グラフを報告し、三鷹太陽地上観測さんのサイトに出ていたトピックスが気になりましたので記事を書き、こうして再びMHDシミュレータの世界へ戻って参りました。
よろしくお願い致します。
* 今回、OpenMHD 一次元リーマン問題の例題では、時間軸を 0, 1, 2 と3ステップ進めている例題となっているのですが、これをもう少し進めてみよう、という訳です。 そして、初期入力はステップ入力ではなくパルス入力とし、T=0〜19まで20ステップ進めてみました。
Y成分磁束Byの結果gifは:
・ T=0では S - N - S(即ち、-1.0, +1.0,-1.0)の磁束パルスを初期値としています。
・ T=4 から 5 で状態は S - N - S から N - S - N に遷移しています。
T=4
T=5
T=5 ではY軸値はすべてマイナスなので、すべてS極に見えますが、データとしては+1.0が左右両端に入っています。 それが何故python3で表示されないのか?はまだ追っていませんが、N極の壁に取り囲まれたS極の穴、というイメージになります。
・ そしてこの傾向はT=19まで続き:
T=19
Y軸は-1.0を超えてアンダーシュートしています。
* 今回はT=19で止めていますが、これを続けると、どうなるのだろう?という疑問が湧きます。
理想MHDの世界でシミュレーションしていますので、エネルギー・ロスはゼロの世界、抵抗成分ゼロの世界です。 従いまして、永久に運動を続けると思います。
その際、振動状態となるのか?永久に上下分離する状態となるのか?がありますが、私は振動するのではないか?と思います。
確認するにはもっと時間ステップを長く取ってシミュレーションする必要がありますが、既にT=19でfortranよりpython3の時間の方が長くかかっており、この辺で止めます。 途中でマイナスの圧力を検出した、とか、マイナスの密度を検出した、といった状態に遭遇する可能性もあります。
そこで、次には、T=4から5の間で遷移する状態をより詳しく描画してみたい、と考えております。
【追記】T=4から5まで106画像に分解しgif化!
という訳で、時刻4から5までを106画像に分解し、gif化しました。 全体としては200超の画像でしたが約1/2に圧縮しました。
以下が結果で、画像間隔時間は約1/10に縮めてあり、T=04000から05000まで:
面白い結果です、こうなるんですか! だんだんとY軸はマイナス値が支配的(S極支配的)になってゆくのが分かります。
最後まで、読みづらい内容、お読み賜りまして、誠にありがとう御座いました。
ここでは、以下の資料を常時参照しています:
MHDシミュレータソースコードとしては神戸大学・銭谷誠司先生開発のOpenMHD:
磁気流体力学の教科書としては、法政大学・松本倫明先生出筆中の:
[http://redmagic.i.hosei.ac.jp/~matsu/konan15/book.pdf]