5月度その16:地球磁極の不思議シリーズ ➡ バウショックを簡単に!追記あり!
地球磁極の不思議シリーズ ➡ バウショックを簡単に!
本日は、地球磁力線を押しつぶすバウショックについて簡単にご紹介です
お付き合い頂ければ幸いです
地表の磁場強度マップ2020年は:
ESAより地球全体を示せば、
IGRF-13より北極サイドを示せば、
当ブログの磁極逆転モデルは:
1.地球は磁気双極子(棒磁石)による巨大な1ビット・メモリーである
2.この1ビット・メモリーは書き換え可能、外核液体鉄は鉄イオンと電子の乱流プラズマ状態であり、磁力線の凍結が生じ、磁気リコネクションを起こし、磁力線が成長し極性が逆で偶然に充分なエネルギーに達した時に書き換わる
3.従って地球磁極の逆転は偶然の作用であり予測不可でカオスである
当ブログの磁気圏モデルは:
朝方と夕方の地球磁力線モデルとは、
地磁気方向定義とは:
英文Wiki [Bow shock - Wikipedia] より:
バウショックとは、我々がよく知っているのは太陽風と地球磁気圏との境界に生ずる衝撃波境界面で、ここで太陽風は地球磁気圏と衝突し速度を超音速から亜音速に減衰させ、結果として衝撃波面を生成している
NOAAさんの圧力図より、2021-05-19現在のバウショックを見れば:
であり(左図は上が朝方・下が夕方、右図は上が北・下が南)、
であって、磁力線は太陽風により押しつぶされる
このバウショックは磁気圏を持つ恒星・惑星に星間プラズマ流がぶつかれば一般的に生ずるもので、Wikiには:
オリオン大星雲のバウショック(ハッブル1995)例があがっている
押しつぶされた地球磁力線は、オーロラ帯でみれば常に太陽に顔(オデコ)を向けた楕円帯を形成する、前回の記事より北極側オーロラ帯を再度アップすると:
であり、南極側は:
となるのである(但し、北極側の場合は太陽風とカナダ北部バイカル北部の効果が相乗している)
追記:2021/05/20 17:05
宇宙の徒然を語るブロガー「まさき りお(id:ballooon)」さんから太陽圏が作るバウショックについてご指摘ならびにご質問を頂き:
あれ?超音速って340m/s以上とのことですが、これメートルですね?
太陽圏が星間物質内を移動する速度は23㎞/s・・早いですよね?あれれ?
これはWikiの記述に関するご指摘&ご質問でして、太陽が作る磁場圏(太陽圏)もバウショックを作っているという予測があって、それは:
上図カッシーニのデータにもとずいた2009年の予測では:
太陽が星間を進むバウショックも仮定されている。これは、星間物質が太陽に向かって超音速で動き、太陽風が太陽から離れる方向に超音速で動く時に発生する。星間物質の速度が亜音速に減速される境界面がバウショックであり、星間物質と太陽風の圧力が平衡になる境界面をヘリオポーズ、太陽風の速度が亜音速に減速される境界面を末端衝撃波面という。NASAの Robert Nemiroff と Jerry Bonnell によると、太陽のバウショックは太陽から 230 AU の位置にあるらしいとされていた。
しかしながら、
IBEXの観測データを使った2012年の研究によると、太陽圏が星間物質内を移動する速度は従来の推定よりも遅く、約23 km/sであることが判明した。この速度では周辺物質による圧力がバウショック形成に十分ではないため、太陽圏のバウショックは存在しないことになる。
という事で、23km/sで音速340m/sよりも高速だからバウショックを起こす、という事ではないようです
今回のRioさんのご指摘で重要と思われるポイントをまとめると:
バウショックとは、
1.磁気圏と星間プラズマ物質の衝突によって、
2.星間プラズマ物質の流速が超音速から亜音速に減速する、
3.際に生成される衝撃波面である
という事です
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です