7月度その8:カナダの磁場強度シリーズ➡オタワOTTとビクトリアVICとミーノックMEAにおける日動作の最大値観測時刻を考察する!
カナダの磁場強度シリーズ➡オタワOTTとビクトリアVICとミーノックMEAにおける日動作の最大値観測時刻を考察する!
カナダのオタワとビクトリアに第3観測点として中間に在るミーノックを追加しました
今回は、そこから夕方の早い時間帯に北方磁場最大値が観測される原因を追う事を目的とします、前半部分は前回と同じ内容記事となります
今回から、ミーノックとビクトリアで観測される最大値時間帯をUTC23時頃からUTC00時頃に変更しています、00時としても最大値観測時刻としては同じであり、かつ、00時の方が説明が付きやすいからです
お付き合い頂ければ幸いです
地表の磁場強度マップ2020年は:
ESAより地球全体を示せば、
IGRF-13より北極サイドを示せば、
当ブログの磁極逆転モデルは:
1.地球は磁気双極子(棒磁石)による巨大な1ビット・メモリーである
2.この1ビット・メモリーは書き換え可能、外核液体鉄は鉄イオンと電子の乱流プラズマ状態であり、磁力線の凍結が生じ、磁気リコネクションを起こし、磁力線が成長し極性が逆で偶然に充分なエネルギーに達した時に書き換わる
3.従って地球磁極の逆転は偶然の作用であり予測不可でカオスである
当ブログの磁気圏モデルは:
極地電離層における磁力線形状として:
地磁気方向定義とは:
観測期間は、2018年7月から2021年6月までの3年間です
データは [Geomagnetism Canada] よりダウンロードしグラフ化しています
図1:オタワにおける北方磁場強度の最大値と最小値を3年間プロット
年々増加している、Y軸のマス目ピッチは100nT
図2:ミーノックにおける磁場強度の最大値と最小値を3年間プロット
ミーノックはカナダ北部強度ピークの真下にある街である
オタワ程ではないが少し増加している、Y軸ピッチはオタワと同じ100nT刻み
ミーノックは最大値と最小値のバラツキが最も多い観測点となった
これはオタワ・ビクトリア共に磁場強度は18,000nT程度であるのに対し、ミーノックでは13,600程度と75%程度の北方磁場強度に弱まっている事に起因しているのだろう
では何故ミーニックで北方磁場強度がオタワ・ビクトリアより弱いのか、というと、それはカナダ北部強度ピークが近いからだろう、X方向は弱まりZ方向が強まっているものと思われる
図3:ビクトリアにおける磁場強度の最大値と最小値を3年間プロット
ほとんどフラットである、Y軸ピッチは精度を倍にした50nTである
しかし、地球双極子磁場強度は年々減少しているのである
図4:200年間の地球双極子磁場の減少 [地磁気観測所|基礎知識|Q&A]
従って、特にオタワにおける北方磁場強度の増加はローカルな特異現象である、と言える(地球全体が示す減少傾向とは異なる、という意味で)
ミーノックも増加しているのでオタワ程ではないが特異性があると言える
ビクトリアもフラットであるから地球全体が示す減少傾向とな異なる、と言えるのだが
まとめると、カナダ全体が地球の地磁気減少傾向から外れる特異性のある動作をしており、その特異性は、ビクトリア➡ミーノック➡オタワの順で強まる、と言える
ここで1日における最大値と最小値の観測時刻グラフを見てみよう
図5:オタワにおける最大値と最小値の観測時刻
UTC16時(オタワ11時)頃に最小値、UTC21時(オタワ16時)頃に最大値が観測されている
図6:ミーノックにおける最大値と最小値の観測時刻
ミーノックはカナダ北部強度ピークの真下にある街である
今回からミーノック最大値はUTC00時頃に観測されるとした(UTC23時と違いはないので)
ビクトリアと同じUTC18時(ミーノック11時)頃に最小値が得られ、最大値もビクトリアと同じUTC00時(ミーノック17時)頃に得られている
但し、ビクトリアで見られる最大値と最小値が2ヶ所に出現する明確な4ベルト現象は観測されない
又、最大値と最小値が同時刻(Hourの意味)観測される事例が、オタワやビクトリアよりも格段に多い、これはミーノックでは最大値と最小値のバラツキが最も多い事に起因しているのだろう
図7:ビクトリアにおける最大値と最小値の観測時刻
今回からビクトリア最大値はUTC00時頃に観測されるとしている(UTC23時と違いはない)
UTC18時(ビクトリア10時)頃に最小値、UTC00時(ビクトリア16時)頃に最大値が観測されている
加えてビクトリアの場合は、強弱の違いはあるが、最小値と最大値が2ヶ所に現れる4ベルト現象を起こしている
今回は、最大値が観測される時刻の原因を考察する
UTC21時とUTC00時のマップを取り直してあるが、3年間いつでも観測される事象なので、いつでも構わないのである
図8:ある日のUTC21時の太陽位置(オタワ最大値観測時刻)
地球双極子S極2020が、2020年度の地球双極子S極位置であり、北磁極2020は方位磁石が真下を示す位置である
バイカル湖北部ピークとカナダ北部ピークはS極磁場の強い部分(峰)である
図9:ある日のUTC00時の太陽位置(ビクトリアとミーノック最大値観測時刻)
地球双極子S極2020位置も北磁極2020位置もバイカル湖北部ピーク位置もカナダ北部位置も、少しずつバイカル湖側へ移動しており、かつ、バイカル湖北部ピークはその強度を増しつつある
最大値観測時刻の考察:
最小値の説明は南中時の太陽風による磁力線層の圧迫による磁力線の希薄化で説明してきた、この「太陽風による南中方向の磁力線層の圧迫」は両側に厚い楕円形状の磁力線層を形成するので、南中線の両側では磁場強度が増加するのであるが、これだけだと朝方でも夕方でも磁場強度は増加する
何故、夕方に磁場強度は増加するのか?
ここで登場するのが [リングカレント - Wikipedia] である
地球の場合、正電荷を持つイオンは西向きに、負電荷を持つ電子は東向きにドリフト運動するため、西向きのリングカレントが形成される。
上記Wikiの説明は極めて少ない、が、電流とは変位電流と伝導電流に分けられ、変位電流は光速で変位する電磁波であるが、伝導電流はイオンと電子の移動に伴い生成される電流であり、ドリフト電流とも言われる
ここで、西方電流の東方へ移動するリングカレントの電子プラズマは楕円形状の端に停滞し、地球は回転しているので磁場を感知する、と考える
即ち、停止している電子の脇を通過する貴方は磁場を感ずる、のである
図10:電子プラズマの存在と磁場の発生の相対論的な解釈
1.東方へ移動する電子プラズマは楕円端で停滞し、回転する地球に磁場を発生させる
これが夕方における最大値観測の原因である
2.西方へ移動するイオンプラズマもあり反対側の楕円端に停滞するのだが、何らかの理由で、電子プラズマより希薄であるか地球からの距離が遠く、電子プラズマより弱い磁場を発生する
3.停滞する電子プラズマと回転する地球との相対論的な解釈から、夕方に北方磁場強度の最大値が観測される事が分かる
とするものですが、電流を無視して説明しているので、ココが弱い!
電流は必ず周回し、この場合は地球を周回するので夕方にのみ磁場強度を強める電流というのが考えずらい、という理由があるのです
ですが、ひとまず、これくらいしか考え付きませんでした
停止している電子の脇を通過する貴方は磁場を感ずる、は以前から考えていたテーマでありまして、今回これを適用したのですが、この論理ですと「必ず夕方に最大値を観測する」となりますが、果たして、どうなのでしょうか?
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です