なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

8月度その15:オゾン全量シリーズ:木星には、X線オーロラが存在する!

オゾン全量シリーズと名付けた新しいシリーズを展開中です

地球のオーロラはオゾン層と深く関係する、が本ブログの結論なのです

が、オゾン層の存在しない(オゾン層は生物起源なので)木星にもオーロラは発生する、をご紹介しました

木星のオーロラ発生のメカニズムは?を追っていますが、木星ではX線オーロラが観測される、なる記事を見つけたのでご紹介です

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

はじめに、木星 - Wikipedia より、木星オーロラの形状です

図1:木星のオーロラ。三つの点は三つの衛星と繋がる量子化磁束(フラクソン)がつくるオーロラであり、左側がイオ、下部のふたつがガニメデとエウロパによってもたらされたものである。ほとんどの明るい楕円は「メインオーバル」と呼ばれ、その他にもほのかなオーロラの光も見られる

イオ等の衛星名は本ブログ側で入れてます

 

X線オーロラに関する記事は、JAXAさんより 太陽風が引き起こす木星の強力なオーロラ | 宇宙科学研究所 です

JAXAさんは述べます

木星X線波長域で観測されるオーロラ(以下、X線オーロラ)は、何らかのメカニズムで超高速にまで加速された酸素や硫黄のイオンが木星大気に衝突して発光すると考えられます。

原因となる仮説は二つあるとして、

一つ目は地球と同じく、太陽風の影響で加速されるというもの。もう一つは、木星の高速自転と木星自身がもつ磁場、木星の衛星イオから供給されるプラズマによって加速されるというものです。

原因を究明するには観測が重要である、として、

例えば、X線オーロラと太陽風の変動が関係していることがわかれば、前者の仮説(太陽風の影響で木星X線オーロラが発生)の観測的な証拠となります。

なるほど、例えば、太陽表面でコロナ質量爆発(CME)が発生して数日後にX線オーロラが観測されれば、太陽風が原因でX線オーロラは発生する、となる訳ですね

しかし、

「地球の位置での太陽風の観測データはあります。ただ、地球と木星の距離が離れているので、地球の位置での観測結果を外挿して木星の位置での太陽風の圧力や速度を推測すると精度が悪くなるのです。それでこの研究では、ひさき(惑星分光観測衛星)によって太陽風との関連が強いオーロラをモニター観測し、木星その場での太陽風の速度などを見積もりました」と、研究チームを率いた木村氏は語ります。

また、

「一方、チャンドラX線望遠鏡では、高解像度で一日一回十時間、計6回の観測を行い、X線オーロラの空間構造とその変化を捉えることに成功しました。また、XMMニュートンの観測でX線オーロラの詳細な強度変化がわかりました。」

そして、

観測の結果、太陽風の速度とX線オーロラの強度は深く関わり合っていることがわかりました。太陽風の圧力とX線オーロラの強度に相関がある、ということは多くの観測で報告されてきました。が、速度との相関を示したのは今回の研究が初めてです。 

研究チームを率いる木村氏は解説します

「このデータと木星磁場のモデルの助けを借りて、X線オーロラの空間分布が磁気圏領域ではどのような空間分布になっているのかを推測しました。するとX線オーロラを貫く磁力線は木星磁気圏と太陽風の境界面に繋がっていることがわかりました。このことと、太陽風速と相関があることから、X線オーロラは太陽風の影響で発生していると考えられます。」

図2:木星磁力線と木星磁気圏

https://www.isas.jaxa.jp/topics/files/20160323_2.jpg

赤で示される磁力線が、X線オーロラを発生させる木星磁気圏境界面に接する磁力線

 

という事は、図1のオーロラオーバルの内側からX線オーロラが観測される、という事ですね

図2を見ますと、X線オーロラの原因となる磁力線は昼間側にて観測されているように見えます、夜間側では観測されないのでしょうか、そうだとすると地球の夜間側プラズマシートにおける磁気リコネクションによるプラズマ爆発と、木星X線オーロラの発生メカニズムは違う、となります

図1を見ますと、イオが在る方向を昼間とすれば、木星は昼間側でオーロラ発光が強く出る、となります、これは地球とは反対ですが、昼間側の磁気リコネクションが強く出るのでしょうか?

太陽は、2019年12月サイクル25になり太陽磁力線の向きは地球とは反対方向、木星とは同方向になっています

この論文は2016年3月23日付けですので、サイクル24時の観測と思われますので、太陽磁力線方向と木星磁力線方向は逆になります、従って昼間の太陽風木星磁力圏との境界で磁気リコネクションが発生しやすい状況にあった、と言えます

 

そうですか、太陽風が原因でX線オーロラ発生でしたか、太陽風が特に木星に向けて強く吹くという事はない、ただし木星直径は地球直径より約11倍大きいので昼間側に降り注ぐ太陽風プラズマ総量は面積比率で効くから地球の11^2=121倍である、としてよい

加えて地球磁場より14倍も強力な磁場を保有していれば 木星 - WikipediaX線オーロラにもなる?という事か!

 

 

 

 

以上、お付き合い頂きまして、ありがとう御座いました

感謝です!