なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

12月度その3:X線スパイクと磁気嵐とオーロラ・シリーズ ➡12月1日UT、北海道で低緯度オーロラが観測されました!

最後に述べているように、問題点が発生していますが、一旦ここで記事をアップ致します!

 

 

事の起こりは、柿岡K-indexが静かな時にGoes_X線を観測しておこう、と思った時でした(図1)

X線そのもは地磁気には直接影響を与えませんので、それほど取り上げなかったのですが、やはり観測しておこう、という事からでした

 

図1:柿岡K-index 11-26〜11-30

ここで、11月28日〜30日UTの3日間、X線波形を取りました

 

図2:G16における波長 0.05-0.4nm X線波形:11月28日〜30日

すると、何と、X線シングルスパイクが11月28日20時UT頃に立っているではありませんか!

ピーク観測時刻は11月28日19:45UTで、ピーク値は 2.12/10^5

スパイク時間幅はボトムで約1時間

 

このX線シングルスパイクは一体全体なんなのだろう?と思っていたらYahooニュースさんが飛び込んで来ました!

図3:Yahooニュース

news.yahoo.co.jp

北海道でもオーロラが観測できる程の大きな磁気嵐が、12月1日UTに発生していたのです!

 

そこで12月1日UTが終わるのを待って、再度、柿岡K-indexを取りました

図4:柿岡k-index 11-27〜12-01UT

何と12月1日UTに、K= 7, Severe storm (シビア厳しい磁気嵐) 、を観測していました!

 

図2と図4を合わせれば、図2は11月28日UTに太陽フレアまたはCMEが発生した時のX線シングルスパイクを約8分後にG16が観測したのであり、図4はその結果磁気嵐K=7が3日後の12月1日UTに発生した事を示しています

即ち、X線シングルスパイク検出から磁気嵐検出までのタイムラグは4日であり、出来得るかぎり測定系も4日に揃えてグラフを取ります

図5:太陽光X線 0.05-0.4nm シングルスパイク検出:11月28日〜12月1日:G16

最大値検出時刻は、11月28日19時45分UT

 

図6:Electron Flux :11月28日〜12月1日:G16

Electronは、磁気嵐前に到着します、やはりProtonより軽いのでより加速されているから、ではないでしょうか

11月30日のLT00G16時に大きくダウンして谷を作っているのは、G16がLT午前零時で地球の夜間側に回ったからです

従ってElectronは、拡散分散して2日に渡って地球に到達する、として良いでしょう

 

図7:Proton Flux :11月28日〜12月1日:G16

完全に磁気嵐は、Protonが引き起こしています!

それは太陽フレアまたはCME発生時のX線スパイクを検出してから3日後であり、X線スパイクから磁気嵐までは4日間の応答系である、と言えます(K=7の場合)

という事は、やはりオーロラはProton(陽子流)が起因である、としていいのでしょうか?

 

最後にイエローナイフYKCの磁場強度変化ですが、その前にG16の磁場強度変化を取ってみました

磁場強度の変化は、すべて3日間で揃えてあるので、ここは3日間の変化としました

G16に関しましては、変化分表示ではなく、絶対値表示を取りました

図8:G16磁場強度変化_絶対値表示

ここで極めて興味深いのは、12月1日UT時において、磁気嵐が発生した際にG16北方磁場強度が瞬間的にマイナスとなっている事です

時刻としては、1.5UTですから1日の正午UTであり、G16ではLT午前7時となります

G16は、G18もですが、ここ数年でジワリジワリと北方磁場強度を減衰させています(南方磁場強度にシフトしているという事)

いずれ北方磁場強度はマイナス、即ち南方磁場強度が正となり地球磁場は逆転する事になりますが、それに先立って大きな磁気嵐の時には瞬間的に北方磁場強度がマイナス、即ち南方磁場強度が正で、地球磁極は外部要因(磁気嵐)により逆転させられている、と言えます

参考の為、G18の磁場強度変化_絶対値表示もアップしておきます

図9:G18磁場強度変化_絶対値表示

やはり、G16と全く同じ1日正午UTにダウンシュートしてマイナス領域にまで入り込んでいます!

 

 

 

最後にイエローナイフYKCにおける地磁気変動測定です

ここで問題が発生しました!

カナダ政府地磁気観測サイトが正常に動作しないのです

2023年12月1日データがダウンロードできない状態が続いています!

待っていても仕方ないので、ここで一旦記事をアップ致します

 

 

考察:

現時点における最大の問題点は:

図8において、なぜG16北方磁力線強度は、12月1日正午UT頃に大きくダウンシュートするのだろう?なのです

恐らくイエローナイフYKC北方磁力線強度も、その頃大きくダウンシュートしているのでは?と想像しています

しかし、G16の高度は赤道上空約3万6千kmであり、そこはオーロラ帯に至る磁力線位置より遥かに高高度なのです

G16のポイント高度約3万6千klmを通過する磁力線の着地点は、オーロラ帯の北側にある極地帯で地磁気北極に近い場所となります

そこでは、もはやオーロラは発生しません

私には、これが謎なのです!

 

ひとつの手がかりは、G16とG18は全く同じUT時刻(12月1日正午UT)に大きくダウンシュートしている事です(図8と図9)

G16とG18は時差4.1時間あり、これが全く同じUT時刻でダウンシュートしているという事は、磁力線に凍結されたプラズマ粒子のジャイロ運動が原因ではなく、高緯度に瞬間的に流れる環電流(リングカレント)が原因である事を思わせます(ちなみにダウンシュート幅は約5-10分程度です、図8も図9も1分単位表示の観測グラフです)

何故なら、電流は必ず周回し全体的に影響を与えるからです

ここは、もう少し考えてみます

 

 

 

コメントバック

リオ同志(id:ballooon)!

コメントありがとう御座います、感謝!

 

>なんと!X線が8分後に?光と同じ速さなんですか?あれ?X線とかガンマ線って光の一種でしたっけ(;・∀・)?

そうです、光そのもの、です!

 

X線を見ていれば、北海道でオーロラ観測できるのかも?ですね?

そうです、GOESでX線を見ていれば、柿岡の磁気嵐が予測できる

柿岡で磁気嵐が起きれば、オーロラ帯でオーロラが発生する

磁気嵐が大きければ北海道でもオーロラが観測できる可能性がある

となります!

 

>一時的に逆転するのを何て言うんでしたっけ?ブログ書いたのに忘れてしまいました。

何でしたっけか?

私も忘れましたです

 

以上です

コメバック終わり

 

 

 

尚、地磁気データはカナダ地磁気データさん [Digital Data from Canadian Magnetic observatories] からダウンロード、

GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロードしています

ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます

 

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です