なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

12月度その5:X線スパイクと磁気嵐とオーロラ・シリーズ ➡ 磁気嵐を、もう一度勉強しておこっかな?

今ひとつ、分からなくなってしまいました!

 

図1:G16絶対値波形、2023年11月29日〜12月1日

磁場強度が異常増加したので、反作用として磁場強度を減衰させる方向に電流が励起され(流れ)、磁場強度が減衰した:12月1日正午UT頃、それは12月1日午前7時LT頃(G16経度にて)

反作用として電流が励起されるのはOKだけど、何故G16磁場強度が異常増加したのだっけか、12月1日午前7時LT頃に?

それはどう考えても、12月1日その時刻に、磁気嵐のProton Fluxが地球に到達したからだろう!

図2:G16Proton Flux、2023年11月28日〜12月1日

では何故、

Proton Fluxが到着すると磁場強度は異常増加するのか?

これに尽きる!

 

 

ここで 地磁気観測所|基礎知識|Q&A さんの登場です

お付き合い頂ければ幸いです

 

Q5. 磁気嵐とはなんですか?

太陽黒点は、太陽内部の磁場が太陽表面にまで出てくる部分にあたります。磁場の作用でそこの温度が下がっていて周囲より暗くなっているため黒点といわれます。太陽黒点では、磁場のエネルギーが蓄積され、あるところで爆発的にエネルギーが解放される現象、太陽フレアー(フレアーは炎の意味)が起こります。太陽フレアーで放出された荷電粒子は磁気嵐を起こす大きな原因の一つとなっています。

さて、

太陽フレアーによって放出された高速荷電粒子の集団が地球の磁気圈まで到達すると、それまでの太陽風よりも強い圧力がかかり、磁気圈は少し縮んでしまいます。

そうでした、で図1の29日や30日のG16正午LT頃の磁場強度はふっくら膨らむのでした!

それは太陽風の圧力により磁気圏空間が縮み、磁力線密度が増加するからです

反対に、図1の29日や30日のG16LT00時頃に最小値を付けるのは、磁気圏空間が伸びる為です

しかし磁気圈の磁場の圧力により持ちこたえて、完全につぶれるということはありません。その状況は、地上(日本等の中低緯度)でも地磁気水平分力の増加として観測されます。

水平分力とは、北方向と東方向の力、で空間が圧迫されるとこれが増加するのでした!

そうでしたか、それで北方向磁場が増加するのですね

しかし、この空間が圧迫される時、

ところがこの時に、太陽からの荷電粒子の集団が、地磁気と逆向きの南向きの磁場を帯びていると、このままではすみません。太陽風の磁場と磁気圈境界の磁場が中和するような働きによってディフェンスカが弱まり、太陽風のエネルギーが磁気圈に入り込みやすくなります。その結果、磁気圈夜側の荷電粒子が加速されて、磁気圈内を地球の方に向かう大きな荷電粒子の流れが生じます。

この太陽の磁力線方向が南向き(地球と逆向き)かどうか、をどう調べるのか?と言うと、太陽活動周期 - Wikipedia  より:

時間と太陽緯度を軸にとったダイヤグラム太陽黒点の「チョウ」の形が低緯度地方にはっきりと見える。

図3:Hathaway NASA ARC 2016/10

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2023年、太陽南極はブルー領域となり太陽北極はイエロー領域となり、ブルーはマイナス10G、イエローはプラス10G、である

マイナス10Gとは、磁力線が吸い込まれる領域で、プラス10Gとは、磁力線が湧き出す領域で、2023年現在、磁力線は太陽北極から湧き出て太陽南極に沈み込んでいる

従って、地球とは逆方向の磁力線方向である!という事になります

この磁力線逆向きの時にProtpn Fluxが地球に到達すると、太陽風エネルギーが磁気圏内に入り込みやすくなり、水平分力が増加するのでしょう

磁気圏内を地球へと進む荷電粒子は、地球に近付くにしたがって磁場が強くなってくるので、ドリフト(漂勤)という性質により、正(十)と負(-)の粒子が逆に動き、そのため、見かけ上電流が流れます。その電流は地球半径の数倍程度の半径をもつ巨大なドーナツ状のものであり、主に赤道面内を流れます(赤道環電流)。電流が流れれば磁場が生じます。赤道環電流の作る磁場というのは、その電流環の内側では南向きで、地磁気とは逆向きです。したがって、磁気嵐になると、地上(日本等の中低緯度)では、地磁気水平分力が減少します。

G16やG18も赤道上空ですので、水平分力(この場合は北方向磁場強度)は極端に減少することになります

磁気嵐は激しく時間変化します。ただし 時間スケールでいえば、数分~数時間のゆっくりした変化です。

確かに、2023年12月1日の磁気嵐で、G16の場合は5−10分のダウンシュートでした

柿岡で、磁気嵐の時にどんな変化をするかを図に示します。図には、参考のため、地磁気変化の少ない日(地磁気静穏日)の変化も示してあります。毎日、モニター記録を見ていて、磁気嵐かどうかは、単に地磁気水平分力が減ったというだけでなく不規則で激しい時間変化があるということで、一見してそれとわかります。なお、不規則な変化の一つ一つが赤道環電流の消長だけでなく、極域の現象一オ一ロラーとも関係していることもわかってきています。

図4:1989年3月に発生した、国際地球観測年(1957~58年)以来最大の磁気嵐の時の水平分力の変化(柿岡での変化量644nT)。破線は、その前2日間の比較的静穏な日の変化。 

冒頭に掲げた疑問「なぜProton Fluxが到達すると磁場強度が増大するのか?」は、磁気圏空間の圧縮により水平磁場が発達するのと、地球磁力線と太陽磁力線の方向が逆の場合は(2023年)太陽風のエネルギーが磁気圈に入り込みやすくなるので、北方磁場強度が増大し、その結果、反作用で赤道リングカレントが流れて磁場強度は急激に減少する

 

オーロラとの関係は、もう少し勉強します!

 

 

 

コメントバック

リオ同志(id:ballooon)!

コメントありがとう御座います、感謝なのです

 

>今回の25周期、その前は23周期、21周期の時が同じだったのですね?

そうです、仰る通りです

その意味で磁力線方向まで含めると、太陽は22年周期で振動しているのです

11年周期は黒点数を見た場合には、です

 

>2003年でしたっけ?ハロウィンイベントの時も太陽南向きだったということで合ってますよね?

はい、サイクル23でした、合ってます!

 

>今日は血圧の病院行ってきます(`・ω・́)ゝ

おッ、連日お疲れ様です!

お気を付けてお出かけ下さい

 

以上でした

コメバック終わり

 

 

 

以上、お付き合い頂き誠にありがとう御座いました

感謝です