12月度その8:柿岡 K-index 磁気嵐シリーズ ➡ 2023年12月5日UT、柿岡でK-index=4が観測されました、G16X線流束, 電子流束, 陽子流束を測定します!
2023年12月5日UTに、柿岡でK-index=4が6時間に渡って検出されました
ので、これを追う事にします
お付き合い頂ければ幸いです
まずは柿岡のK-indexグラフ、続いてG16のX線流束グラフ、G16の電子流束グラフ、G16の陽子流束グラフを取ります
G16各グラフのY軸は、12月1日の磁気嵐観測時のY軸スケールと合わせてあります(変えていません)
図1:K-index@柿岡、2023年12月2日〜5日UTの4日間を追う
12月5日UTにあるK-index=4の6時間連続部分が、他のグラフでどう出るか?です
尚、K-index=5からが磁気嵐と認定されるようで、=4は磁気嵐ではありません
が、そんな事を言ってると測るモノが無くなってしまうので、ここは測定に入ります!
X線流束、電子流束、陽子流束のY軸は、すべて2023年12月1日磁気嵐時のスケールと同じです
図2:0.05-0.4nm X線流束、2023年12月2日〜5日UT
図3:>=2Mev 電子流束、2023年12月2日〜5日UT
図4:>=1Mev 陽子流束、2023年12月2日〜5日UT
何と、陽子流束にシングルスパイクが立ちました!
12月3日17:00UTです、対応する同時刻の事象を各グラフで見てみますと、
図1のK-index@柿岡で、3日15:00-18:00UTにK-index=4が検出されています
K-indexの棒グラフは、Bar一つが3時間を示しています、8本で24hです
図4の陽子流束スパイクは高度35,687kmでの事象、図1のK-indexは柿岡における地磁気強度の測定事象ですが柿岡に着地する磁力線の磁場強度の事象ですので、両者は相関があると見てよい、と思います
但し、柿岡KAKに着地する磁力線の磁気赤道上の最高高度は、約720kmであって、G16の35,687km(これは地軸赤道上空ですが)とは大分違います(KAK磁力線高度はG16の約1/50)
それとも、磁気圏17:00UT時(G16の10:00LT時)に到達した陽子流束が、磁気圏内部に入り込み、反作用する電流源となって磁場強度を減衰させたのでしょうか?
KAKに近い所では、BOUやSJG、G16やG18の磁場強度測定が次にあります
そこで見てみましょう
尚、図4陽子流束のスペクトルは出しておきます
図5:陽子流束のスペクトル
24h成分が一番強く出ますか、しかしシングルスパイクのスペクトルですからバラけます
うむ〜、柿岡でK-index=4が検出された時刻に、G16陽子流束にスパイクが立っていたのですか!
面白いですね、、、観測を続けます
コメントバック
リオ同志(id:ballooon)!
コメントありがとう御座います、感謝です!
>5日はなしで、3日のK-index=4で陽子流束スパイクが検出されたんですね?
そうなんです!
前回、12月1日検出の磁気嵐では、G16X線流束でシングルスパイクが検出されました
今回、12月5日のK=4であり(12月1日はK=7)、遥かに弱い太陽風なのですが、今回は陽子流束にシングルスパイクが立ちました
驚き、ですね?
原因は何か?ですが、これは本文には書けなかったのですが、同志へのコメントバックですから書きますが、一つの可能性として:
ナノ太陽フレア、が考えられます
ナノ・フレアはこの辺り ⬇ の資料が参考になるか、と思いますが、、、
JAXA、太陽フレアが起きていないように見える領域でもナノフレアの発生していることを示すことに成功 - 日本経済新聞
要するに、フレア生成時に強力なX線を放射する程には高エネルギー・フレアではなく(12月1日検出ほどの磁気嵐原因太陽フレアではなく)、もっと極端に小さく弱いフレアであるが、フレア発生後の温度上昇メカニズムに乗ってエネルギー(要するに温度、MevでOK!)を獲得した陽子プラズマで、これが地球に飛来してG16に観測された
という説明です!
あッ所で、ドイツGFZポツダム開示のKp-indexのグラフが見つかりました!
Kp Index - Kp index がGFZサイト、直近 Kp > 6 なる磁気嵐が示されており:
こんな感じで、12月1日磁気嵐Kpは、6以上かつ7弱、であったようです
最新のKpはUT1日単位のみでの表示であり、6日連続表示されるNICTさんK-indexグラフの方が使い易い?と思っております
ではでは、
コメバック終わり
お付き合い頂き誠にありがとう御座いました
感謝です