なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

12月度その17:柿岡 KAK k-index・磁気嵐シリーズ ➡ 柿岡KAKでK-indexが平穏な4日間が観測されました、磁気嵐ではありませんが、このような時の応答も見ておく必要があります!

2023年12月06日から09日UTまで、柿岡KAKで極めて平穏なK-indexが観測されました

このような時の応答を確認しておく事は、重要と思われます

結果は、かなりの衝撃でした、私には!

 

 

お付き合い頂ければ幸いです m(_ _)m

 

 

 

 

図1:2023年12月06日から09日UTを含む、柿岡KAK_k-index

12月6日から9日UTは、充分に平穏なK-indexでした

 

 

図2:USGS観測所マップ

 

 

図2:USGS観測点の位置マップ(地軸座標)

グリーン線は、磁気赤道の位置を地軸座標上にマップしたものです

京都大学さんのサイト:  

地理座標と地磁気座標の相互変換 より一点一点指定走行、作成しました

 

 

 

図3:USGS観測点の磁力線高度マップ

グアムGUAの磁力線高度は、何と24kmで電離層にも届きません

 

 

以下、2023年12月06日から09日UTでG16が観測したX線流束と陽子流束と電子流束

図4:X線流束

X線流束にスパイクパルスが立ちました!(8日23時06分UT)

 

図5:電子流束

これは凄いです!

電子流束って、何にどんな影響を与えるのでしょうか?

これはG16ですから赤道上です、特に大きな磁気嵐も発生しておりません

すると、そのままバンアレン帯の電子プラズマとなるのでしょうか?

 

図6:陽子流束

 

 

以下、2023年12月6日から9日UTの、GUA, SJG, BOU, SIT, CMO, BRWの波形を順次アップして行きます(低緯度から高緯度へのスキャンです!)

図7:GUA波形

LT12時頃に最大値を付けるのは、昼間のオゾン発生が原因と思われます(オゾンや酸素は常磁性物質で、磁場強度を増大させます)

 

図8:SJG波形

LT12時頃に立つスパイクの原因は、全く分かりません

 

図9:BOU波形

LT12時頃に最低値を付けるのは、電離層もしくは太陽光による電離プラズマの影響(磁力線に巻き付くジャイロ運動により背景磁場を弱める効果)と思われます

 

図10:SIT波形

 BOUと似たような中緯度波形、と思います

 

図11:CMO波形

UT6.5時過ぎにダウンシュートが見られます
LT01時〜LT02時頃ですので、オーロラ発生でしょうか?

 

図12:BRW波形

UT6.5時過ぎにダウンシュートが見られます
LT01時〜LT02時頃ですので、オーロラ発生でしょうか?

 

 

最後にG16とG18を、変動成分抽出で重ねて表示します

図13:G16とG18、変動成分抽出波形

こういう事なのですが、G16もG18もLT12時頃に最大値を観測していますから、低緯度GUAと同じパターンです!

GUAはオゾンが原因と考えていますが、G16やG18は違います

LT12時頃に太陽風により空間が圧縮されて、磁場強度が上がるのでしょう

両者しっかり4時間の時差があります

高度35,786kmと高度24kmが同じLT12時頃に最大値を付けるとは、面白いです

 

 

 

 

まとめ:

図1の柿岡KAK K-indexが平穏な4日間を選んだのですが、とんでもない様相になりました

1.まず図5の電子流束です、平穏でも電子流束はこんなに飛来しているのですか?

驚き、です

2.X線流束でスパイクパルスが立ちました(図4:8日23:06UT)

これが、何にどう影響を与えているのか、現時点では分かりません

3.図5の陽子流束だけが、平穏でした!

この異様に多い電子流速、磁場応答にどのような影響を与えているのでしょうか?

柿岡KAKのK-indexが4以下の時は、主としてバンアレン帯のプラズマ資源となるのでしょうか?

4.GUA波形は、予想された通りでLT12時頃に最大値を観測しており、GUA磁力線高度が極めて低い(24km)と推定される所から、LT00時頃に発生するオゾン効果であろう、と考えられます

5.SJG波形は、LT15時から18時頃に大きなインパルスを観測しており、原因が分かりません

6.BOU波形は、LT12時頃に最小値を付ける(電子層もしくは電離したプラズマ原因)予想通りの波形でした

7.SIT波形は、中緯度BOUの波形に近いです

8.CMOとBRWの波形は、似ています

どちらもUT6.5時頃に大きくダウンシュートしています(UT6.5時のダウンシュートはSITでも少し見られます)

この時間UT6.5時頃は、LT01:00〜LT02:00頃に相当します

CMOやBEWでは、オーロラが観測されたのでは無いでしょうか?

このシステムの弱点は、CMOなりBEWでオーロラが観測されたかどうか?のデータが無い事です

一般論で言えば、このシステムの弱点は、CMOなりBRWでオーロラが観測されたかどうか?のデータが無い事です、12月6日から9日にかけて柿岡でK-index=5は全く観測されていないので、オーロラは発生していない、となります

 

 

 

コメントバック

リオ同志(id:ballooon)!

コメントありがとう御座います、感謝です

 

>やはり平穏時の観測は必要ですね?

全く、でした、です!

 

>それぞれが興味深いです(*^^)

まぁ、これからですね

観測を続ける、という事が重要で、そうすれば何かが分かって来る、と思っています

観測点をコロコロと変えましたが、一度ロックしたらそのままで続けるべきです

今回、始めての観測点ネット(G16の太陽風データも含めて)でしたが、少し量が多かったかな?と思っています

一回の作業量が多すぎる、という事です

場合によったら次回から、BRWは外して続ける事になるかもしれません!

 

最後になりますが、図13のG16とG18の波形にて、UT6日06時頃、に見られる同時ダウンシュートは気になる所です

時差なしで完全に同時ダウンシュートしていますから、UT6日06時頃に何か事象があって、それをG16とG18が同時に拾った(反応した)という事になります

ダウンシュートで幅が2-3時間程度ですから、瞬間的にリングカレントが形成されましたか、赤道上空で?

そんな印象を持ちます

 

 

ではでは、お身体お気を付けて!

コメバック終わり

 

 

 

以上、お付き合い頂き誠にありがとう御座いました

感謝です