なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

8月度その12:地磁気の年周期性を追うシリーズ ➡ 私は何か新しい発見をしたのだろうか?

地磁気の年周期性を追うシリーズ ➡ 私は何か新しい発見をしたのだろうか?

 

 地磁気データの一日における最大値と最小値の幅(差)を取り4年に渡りグラフを取ると、年周期性が現れます、これは特に西方成分について顕著です、このシリーズはその謎(原因)を追うものです、まずは茨城・柿岡の地磁気データについて調べています

 

 地磁気データの基本は、気象庁地磁気観測所さんのサイトより:

[地磁気観測所|基礎知識|用語の説明]

地磁気の各要素

で示され、地磁気ベクトルのX方向が北方向成分、Y方向が東方向成分、Z方向が地球中心方向成分となります

各々方向成分の磁場強度(大きさ)は、グラフ上長さで示されます

 

 

以下、昨日の記事を再度アップ致します

 

 気象庁地震観測所・柿岡における2020/07/31を最終日とした4年間(365x4日)を各日バックトラックして最大値と最小値の幅をグラフ化したものです

 

北方向_X成分です

f:id:yoshihide-sugiura:20200815191926p:plain
これは、、、海底のメタンハイドレートから湧き出るメタンガス気泡の如し、です、とても周期性を論ずるレベルではありません!

 

次に、地球中心方向_Z成分を先に示します

f:id:yoshihide-sugiura:20200815194057p:plain

これまたX方向成分と同じで、メタンハイドレートから湧き出るメタンガスの如し、ですが、ボトムの年周期性が少し見て取れます

 

最後に、東方向_Y成分です

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年単位の周期性が現れています

値がマイナスですので、西方向成分の最大変動幅、となります、マイナスですので気を付けなければいけないのは、上図でピークとなる-10辺りが変動幅最小で、上図でボトムとなる-80辺りが変動幅最大となります

変動幅マイナスですので、西方向への地磁気変動量が最小であったり最大になったりしています、変動幅は1年で約70nT程度です

 

ここで、変動幅最小である辺りの-10より大きなポイントの日付を取りますと、二番目のマイナス値が東方方向成分です:

20161213: [12.011,   -7.6537, 15.0]
20171228: [18.1881, -7.448,   8.0]
20171229: [23.0294, -9.6643, 10.0]
20181203: [21.0458, -9.9208, 12.0]
20181221: [15.4476, -9.1242, 12.0]
20191211: [20.8106, -9.8729, 10.0]

各年の平均をザッと取ると、2016年12/13、2017年12/29、2018年12/12、2019年12/11

全平均を取ると12/16 となります

 

変動幅最大である辺りの-79より小さな値を取る日付を見ますと: 

20160812: [33.9994, -83.5024, 26.0]
20161013: [113.047, -86.869, 44.0]
20170327: [92.1698, -81.1116, 46.0]
20170527: [75.9344, -92.9642, 37.0]
20170528: [104.952, -81.1353, 68.0]
20170710: [44.4668, -80.4347, 42.0]
20170824: [31.9196, -84.7315, 33.0]
20170908: [132.706, -83.4478, 97.0]
20180420: [126.155, -82.0427, 49.0]
20180716: [36.3837, -82.9079, 43.0]
20180826: [142.855, -97.7992, 67.0]
20190708: [56.7568, -101.3932, 36.0]
20190709: [28.0319, -79.2659, 30.0]
20200713: [37.5429, -79.5395, 21.0]

最大の方はバラツキがあるのだけれども、強引に平均を取るか中央値を取れば、2016年9/13、2017年5/28、2018年7/16、2019年7/9、2020年7/13

両端の極端値を外し、中央値を取れば7/13となります

 

12/16は冬至と捉えてOKでしょう、7/13は夏至と捉えるには少し無理がありますが、7/13は夏至を越えた辺りの認識でOKでしょう

で、何故、冬至の時に変動幅最小になり、夏至を越えた辺りで変動幅最大となるのか、柿岡で?が疑問として抽出された事となります

 

ここで、Wiki [地磁気 - Wikipedia] より変動を調べますと、

変動:

地磁気は、常に一定ではなく、絶え間なく変化している。

  • 地球外部の要因による変化
    • 太陽フレア
      • 磁気嵐や、激しいオーロラが発生したときには、数秒から数日のスケールで激しく変化する。このような現象は、太陽風と関係がある。
    • 太陽放射
      • 磁気嵐やオーロラがない場合でも、一日周期で数十 nT 程度の変化が見られる。このような一日周期の変化を日変化と呼ぶ。日変化は太陽放射と関係がある。
  • 地球で発生している磁場そのものの変化
    • マグマの活動による地磁気の変化
      • 磁鉄鉱床の消磁
        • 鉄を含め、多くの強磁性鉱物は、キューリ点を超えると、磁化を失う。
    • 永年変化
      • 逆転よりももう少し変動の振幅が小さい、数年から数千年程度の時間スケールの磁場変動のことを永年変化と呼ぶ。
      • 地磁気は年々弱くなっており、ここ 100 年では約 6% 弱くなった。これはあと 1,000 年足らずで地磁気が消滅してしまうほどの減少率であるが、この程度の磁場変動は過去においてもそれほど珍しいものではない。
      • 非双極子部分の西方移動
    • 地磁気逆転
      • 地磁気の逆転は、地磁気極のN極とS極が反転する現象である。古い火山岩などがもつ磁化を測定することで、過去の地磁気の様子を推定するという古地磁気学によって明らかにされた。地磁気は平均すると 100 万年に 1.5 回の割合で逆転を繰り返しているが、その割合はかなり不規則である。たとえば白亜紀には1千万年以上にわたり逆転のない期間があったと推定されている。
      • 地磁気は、78万年前にN極とS極は逆転しており,過去360万年で11回逆転していたことが明らかになった。

と 、太陽放射が原因で、一日周期での変化(数十nT程度)はある事が記載されていますが、一年周期の変動(それも西方方向における変動で、1年で約70nT程度)は記載が見当たりません

太陽放射が原因で一日で数十nT程度の変化を示す日周期の変化に対し、一年で約70nT程度と非常に少ない年周期変動であり、最大値と最小値の幅(差分)を取らないと識別できない程度の変動であり、しかも西方向でのみ識別できる程度の変動を示すという事で、、、

私は何か新しい発見でもしたのでしょうか?

 

お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座います、感謝です m(_ _)m

  

以上です