2月度その9:気になるシリーズ ➡ 北マケドニアについて少し追ってみる!
気になるシリーズ ➡ 北マケドニアについて少し追ってみる!
この黒点サイトでは、「太陽黒点数の推移」「太陽黒点数とS&P500、VIXとの相関」「エルニーニョ南方振動ELSOと太陽黒点数との相関」の太陽黒点に関連した3記事を毎月の初めに更新しています
しかしながら、ベッドで寝っ転がっていると漠然と頭に浮かんで来る疑問がありまして、それは私にとっての未解決問題もしくは気に掛かる問題なのです
先日の記事「2月度その8:気になるシリーズ ➡ 鉄器のヒッタイトと、アルファベットのフェニキアと、コインのリュディアと、、、! - なぜ地球磁極は逆転するのか?」でマケドニアのアレクサンダー大王についてチョコッと触れましたが、ギリシャと北マケドニアの問題というのが国連であったな、あれはその後どうなったのだろ? と気になったので追ってみました
お付き合い頂ければ幸いです
それは、そもそもバルカン半島における領土&政治&経済の問題で:
大体、バルカン半島ってどこだっけ? という事なのだけれども、[バルカン半島 - Wikipedia] によれば、
By Prof R. J. Crampton:エンサイクロペディア・ブリタニカが示すバルカン半島の定義
青のラインで囲まれた領域が、ドナウ川・サヴァ川・イゾンツォ川を境界としたバルカン半島
濃いオレンジは、通常バルカン諸国に含まれる政治的コミュニティ
淡いオレンジは、しばしばバルカン諸国に含まれる政治的コミュニティ
なるほど〜、ギリシャは地理的にはバルカン半島に入るけど、政治的コミュニティとしては、蜜には入らない、粗には入る場合がある、という事ですか
だいたい、バルカン諸国(濃いオレンジ)は民族と宗教と過去の政治的背景が入り乱れ、我々日本人には分かりづらい領域で、北マケドニアは濃いオレンジに属します
[北マケドニア - Wikipedia] によれば、
By Future Perfect at Sunrise:
灰色ラインで囲まれた領域が、現在地理上のマケドニア(恐らくギリシャはこれを認めない!)
赤色ラインで囲まれた領域が、古代マケドニア王国(前808年〜前168年)
肌色の領域が、北マケドニア
緑色の領域は、現ギリシャ領
ここで、バルカン半島の歴史は複雑なので、私が理解した範囲内でまとめさせて頂きますと(ここでマケドニアとは古代マケドニア王国の場所として説明します、北マケドニアは一時国名をマケドニア共和国としましたが北マケドニアで通して説明します):
1.第二次世界大戦後、バルカン諸国はユーゴスラビア連邦国家(主として南スラブ人による複数国家の集合)が成立し、やがて解体し、北マケドニアはマケドニア共和国の国名を名乗り国旗もギリシャの象徴であるヴェルギナの太陽を使った、
1992年から1995年までの「マケドニア共和国」の旗、を制定した
ちなみに、
こちらが、ヴェルギナの太陽が意匠として施されている古代ギリシャの黄金ラーナックス(古代ギリシャの呼称で小振りな衣装箱)
北マケドニアの民は「自分達こそがアレクサンダー大王率いた古代マケドニア王国の末裔である」と主張したのである
2.これにはギリシャが猛反発した
まず第一にマケドニアとは古来ギリシャの領土内にある、それに対し他国が勝手に自国をマケドニア共和国と名乗るとは何事だ!
第二にヴェルギナの太陽はギリシャの象徴である、それを他国が勝手に国旗に使うとは何事だ!
第三に古来マケドニアは誇り高きギリシャ民族によるギリシャ民族の為の領土であり国家である、スラブ民族などと一緒にするな!⬅ これは私の想像、もちろんギリシャは国際紛争の場でこんな事は言わない、大人は正式の場でこんな事は言わんのだ
3.これには北マケドニアが参った、見ての通り北マケドニアは内陸国で海に面していない、陸路を封鎖されたら経済が成り立たないのである、要するに経済が一番重要なのだ! 国名や国旗はその次なのである
こうして、国名はマケドニア共和国から北マケドニア共和国に変更する、国旗も
に変更するので、どうか? と2018年北マケドニア政府が提案した
4.これには:
北マケドニア内部では「政府は軟弱だ、我々は古代マケドニア王国アレクサンダー大王の末裔だ、断じて認められない」という意見
一方ギリシャ内部では「我々を舐めているのか?まだマケドニアの名前が残っているではないか、断じて認められない」とする意見
が交錯したが、結局両政府の議会で認められ、北マケドニア共和国の名称にて国連で最終決着が付いた、2019年の事である
まぁ、大人の対応、という事でしょうね!
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です