なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

4月度その9:地球磁極の不思議シリーズ➡カナダ・オタワの地磁気振動・最大最小値_時刻の原因を探る!

地球磁極の不思議シリーズ➡カナダ・オタワの地磁気振動・最大最小値_時刻の原因を探る!

 

先日の記事「4月度その8:地球磁極の不思議シリーズ➡カナダ・オタワの地磁気振動・最小値時刻の原因を探る!➡追記あり! - なぜ地球磁極は逆転するのか?」では、オタワにおける北方振動の最小値がオタワ時間で12時頃、西方振動の絶対値最小値が14時頃に観測される原因を考察しました

本日は最小値だけでなく、最大値の観測時間についても年間を通じて規則性が見られるので考察した結果を報告致します

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

尚、地磁気に関するデータはすべからく商用には使用できませんので、ご注意下さい

 

 

地球表面の磁場強度マップ2020年

地表の磁場強度分布図(ESA)、青が弱く赤が強い

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2020年の北磁極と南磁極の位置、オタワの位置を示している

2020年の北極側から地磁気強度マップを取れば(IGRF-13)、

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東経E360度表示で主要ヶ所の経度を示している

 

当ブログの磁極逆転モデルを示せば:

1.地球は巨大な1ビット・メモリーであり、内核の鉄単結晶が南北どちらかの極性をロックし双極子磁場(棒磁石)として記憶している

2.この1ビット・メモリー書き換え可能、書き換えは外核液体鉄が上層部では鉄イオンと電子の乱流プラズマ状態となり、磁力線の凍結が生じ、磁気リコネクションを起こし、磁力線が成長し極性が逆で偶然に充分なエネルギーに達した場合に書き換わる

従って地球磁極の逆転は偶然の作用であり予測不可能で、カオスとしてよい

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地磁気データは、気象庁 [地磁気観測所|基礎知識|用語の説明] さんより

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地磁気ベクトルのX正方向が北成分、Y正方向が東成分、Z正方向が鉛直成分

 

 

24時間の最大値・最小値の観測時刻が問題なので、ここで、

北方振動と西方振動の最大最小値観測_時刻グラフを抽出し、考察する

事としました!

 

 

 図0:北極圏マップを太陽順番を付けて再表示します

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東経360度表示にて主要位置を示しています

 

 図1:オタワ北方振動における最大値最小値の観測時刻グラフ

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時刻は世界標準時グリニッジ時間であり、最大値最小値が得られた時刻を1時間単位で示している、オタワ時差はマイナス4時間

 

 図2:オタワ西方振動における絶対最大値最小値の観測時刻グラフ

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時刻は世界標準時グリニッジ時間であり、絶対最大値最小値が得られた時刻を1時間単位で示している、オタワ時差はマイナス4時間

 

 

考察:

1.このグラフは、次の示す手順で時間順に考察する(考察の対象番号を図1と2に記入してある):

① グリニッジ12時(グリニッジ南中時)に西方振動で最大値が極めてシャープに観測される(図2)

② グリニッジ16時辺りに北方振動で最小値がシャープに観測される(図1)

③ グリニッジ18時辺りに西方振動で最小値がシャープに観測される(図2)

④ グリニッジ21時〜0時辺りに北方振動で最大値がブロードに(それほどシャープではなく)観測される(図1)

通年で毎日観測されるこの原因は何か?を探るのである

 

2.毎日観測される現象なので、太陽と地球自転との関係に原因があり、太陽両極磁場の磁力線と地磁気磁力線との磁気リコネクションがその原因である

[太陽風に備える | HPCwire Japan] さん2013年の記事によれば、以下の図が掲載されている

20130826-S2

図ではSolar Wind(太陽風)とあるが、2021年現在サイクル25では赤線矢印の向きが太陽両極が作る太陽両極磁場の磁力線方向(地球とは反対となる)であり、磁気リコネクションを起こしている図である(左側に太陽がある)

太陽南中時に磁気リコネクションを起こすと、上図で示す紫色の周回する地磁気磁力線が削がれ、地球磁場が局所的に弱まるのである

このモデルを元に考察を進めよう

 

3.図0を参照して考察を進める

 グリニッジ12時(グリニッジ南中時)には図0に緑丸で示す北磁極2020の南北方向磁力線が削がれ弱められる

結果、カナダ北部の磁場強度ピークヶ所による東西方向の磁場が強められ(覆いが外されて)、オタワにおける西方振動の最大値が得られる時刻となるのである

② グリニッジ16時辺りではオタワが南中し、オタワにおける南北方向の磁力線が削がれ、オタワ北方振動の最小値が得られる時間帯となる

③ グリニッジ18時辺りではカナダ北部磁場強度ピークヶ所が南中し、カナダ北部の磁力線が削がれて弱められ、オタワ西方振動の最小値が観測される時間帯となる

④ グリニッジ0時辺りで太陽は東経180度にあり、図0に緑丸で示す北磁極2020の南北方向磁力線が削がれ弱められるが、バイカル湖北部の磁場強度ピークヶ所は非常に強く、バイカル湖北部から太陽が最も遠ざかる21時〜0時辺りにおいて、バイカル湖北部による北方振動の最大値がブロードに観測される事となる

 

4.現在の太陽サイクル25は2019年12月に切り替わり、黒点数がゼロとなる切り替わり時の太陽両極が作る双極子磁場は最強であり、かつ、現在サイクル25の向きは地球磁力線と反対の向きである

2020年1月より順次黒点が発生し、こうして黒点活動が生成する磁場(太陽風)が主役となり、太陽両極磁場は徐々に弱められ、2025年頃にはゼロとなり次のサイクル26に向けて両極磁場を反転させる(サイクル26は2030年12月頃に切り替わる)

2025年に両極磁場がゼロになると言っても、その頃は黒点活動のピークであり太陽風の嵐に地球は見舞われている、そして太陽風は凍結された磁力線を運んで来るのである

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上図は太陽から押し寄せる太陽風のイメージ・スナップショットである(NASA)、ご覧になった方も多いと思う

飛来する螺旋状が太陽風であり電子または陽子である、それらは凍結された磁力線の周りに巻き付いて地球に飛来するのである、要するに太陽風が磁力線を運んで来るのだ、この図では凍結された磁力線は明示されていない

現在、2021年は太陽磁場は双極子磁場の揃った綺麗な形をしているだろう、特に2020年はそうである、これが徐々に上図に示すような太陽風による磁場に切り替わってゆくのである

その際には北方振動や西方振動に見られた綺麗でシャープなシアンベルトやマジェンタベルトが乱される可能性はある、そして、それは観測を続けていれば分かるのである

 

 

 

 

以上、お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座いました

感謝です