7月度その11:カナダの磁場強度シリーズ➡電離層電流について考えてみる!
カナダの磁場強度シリーズ➡電離層電流について考えてみる!
カナダのオタワとビクトリアとミーノックにおける北方磁場強度の日動作を調べて来ました、で、日動作における最大値が夕方の早い時間帯によく観測される原因として、夕方側に電離層の電子プラズマ雲が蓄積されるからである、とした訳ですが、それは本当だろうか?という疑問が出て来る訳であり、ここで、電離層電流について調べました
お付き合い頂ければ幸いです
地表の磁場強度マップ2020年は:
ESAより地球全体を示せば、
IGRF-13より北極サイドを示せば、
当ブログの磁極逆転モデルは:
1.地球は磁気双極子(棒磁石)による巨大な1ビット・メモリーである
2.この1ビット・メモリーは書き換え可能、外核液体鉄は鉄イオンと電子の乱流プラズマ状態であり、磁力線の凍結が生じ、磁気リコネクションを起こし、磁力線が成長し極性が逆で偶然に充分なエネルギーに達した時に書き換わる
3.従って地球磁極の逆転は偶然の作用であり予測不可でカオスである
当ブログの磁気圏モデルは:
極地電離層における磁力線形状として:
地磁気方向定義とは:
電離層電流について考えてみる!
[電離層 - Wikipedia] は、大気上空の原子や分子が太陽光により電離した領域なのですが、太陽光により電離しますので、昼間は電離した電子やイオンの量が多く、夜間は少なくなります
ここで、[電離層 D層E層F層 電子密度 日変化 季節変化 太陽活動 異常現象 - 1アマの無線工学 H19年12月期 A-23 ] より、昼間の電子密度グラフを見ると:
であって、上空300km辺りの電子密度が最大となります
一方、夜間はと言うと:
であって、電子密度は極めて低くなり、かつ、F1とF2層は分離されずに統合された状態となります
電離層における電離状態では、いつも電子密度が語られてイオン密度への言及がないのですが、NICT-情報通信研究機構さん [電離圏国内観測業務] によれば昼間の電離層の構成は:
であって、電離した電子と同数のイオンが生成される事になります(当然ですが)
ここで、最も数多く生成される酸素イオンの重さと電子の重さを比較すると、
電子 vs 陽子または中性子 の重量比は ➡ 1 vs 1840 であり、
酸素イオンの原子量(陽子+中性子の数)➡ 16 ですから、
電子 vs 酸素イオンの重量比 ➡ 1 vs 1840x16 = 1 vs 29,440 となって、
電子と酸素イオンが電離して同じエネルギーにて東方向(電子)と西方向(酸素イオン)へ反発移動したとすると、その速度比は電子の方が約172倍高速に移動(ドリフト)します
このような状況下にあって、かつ、夜間には電離が沈静化しますので、地球を周回する電流路を考えた時、夜間は抵抗値が高く周回する電流を妨げるので、東方向へ移動する電子は夕方側に電子雲として塊を形成する、と考えて矛盾はありません
問題は酸素イオンの方で、電子より移動度は1/172と遅いのですが、地球自転と反対方向であり地球自転速度も加わるので、やはり朝方に酸素イオン雲を形成する、と思われます(上図には示していませんが)
しかし、酸素イオンは電子に比べ重量は29,440倍重く、同じ強さの地球磁力線に直角に衝突しても磁力線にトラップされる確率は電子より落ちる、と考えられ、朝方には北方磁力線最大値が出にくくなります
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です