なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

9月度その10 世界の北方磁場強度シリーズ➡突然ですが、磁気圏➡バンアレン帯➡成層圏➡大気圏をザッと眺めてみよう!

世界の北方磁場強度シリーズ➡突然ですが、磁気圏➡バンアレン帯成層圏➡大気圏の構造をザッと眺めてみよう!

 

一言で言えば「電離圏にも対流はあるのか?」という疑問なのです

下から言えば、大気圏に対流はある、成層圏にもあった(今回、始めて知った!)、上から見れば、磁気圏にはプラズマがあって地球磁力線に沿って舞い降りて来る(これは対流ではなくプラズマの流れである)、バンアレン帯の外帯には電子雲があって(内帯にも電子雲があるようで、これは今回始めて認識した!)やはり地球磁力線に沿って舞い降りて来る

それでは、電離圏に対流はあるのだろうか?という疑問が湧いて来る、対流はかならず循環しなければならない、それは赤道を挟んで南北方向であり、高さと距離の関係からコリオリの力が働くハズである、それとも電離圏にはもはや対流はなく電離した希薄なプラズマは磁力線に沿って運ばれるのであろうか、それとも両者のミックスなのであろうか?

と言う疑問なのですが、、、疑問が解けた訳でもありませんが、ザッと眺めてみます

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

まず、地磁気一般と当ブログモデルと電離圏一般です

地表の磁場強度マップ2020年

ESAより地球全体を示せば、

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IGRF-13より北極サイドを示せば、

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当ブログの磁極逆転モデルは:

1.地球は磁気双極子(棒磁石)による巨大な1ビット・メモリーである、地球内核は単結晶の固体鉄であって永久磁石として磁場方向を記憶している

2.この1ビット・メモリー書き換え可能外核液体鉄は鉄イオンと電子の乱流プラズマ状態であり、磁力線の凍結が生じ、磁気リコネクションを起こし、磁力線が成長し極性が逆で偶然に充分なエネルギーに達した時に書き換わる

[世界初!地球中心部の超高圧高温状態を実現 ~ようやく手が届いた地球コア~ — SPring-8 Web Site] さんの図に説明追加させて頂ければ:

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3.従って地球磁極の逆転は偶然の作用であり予測不可でカオスである

 

当ブログの磁気圏モデルは:

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極地電離圏における磁力線形状として:

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地磁気方向定義とは

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電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより

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上図は昼の状態で夜から昼への移行モデルを示せば [Ionosphere - Wikipedia] より、By Carlos Molina

電離圏S4シンチレーションマップはオーストラリア政府 [SWS - Section Information - About Ionospheric Scintillation] より

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ここからが本文です

 

[極地研ら,中間圏で高エネルギー電子を検出 | OPTRONICS ONLINE オプトロニクスオンライン] さんが参照している、

極地研さん [【プレスリリース】オーロラを発生させる高エネルギー電子が大気圏に降り注ぐしくみを解明(2019/12/2) | データサイエンス共同利用基盤施設] によれば:

北極や南極の空を美しく彩るオーロラは、高度約100~300kmに現れる大気の発光現象であり、地球の周りの宇宙空間から磁力線に沿って大気圏に降り込んでくるエネルギー約0.1~数十キロ電子ボルト(keV)の電子が極域大気に衝突することによって発生します。さらに高い数百keV以上のエネルギーを持つ電子は、中間圏と呼ばれる高度約50~80kmまで侵入し、窒素酸化物(NOx)や水素酸化物(HOx)などの分子を増加させます。
 これまでの研究により、宇宙空間で生じるいくつかの電磁波が高エネルギー電子と相互作用し、電子を散乱して極域大気に降り込ませることがわかっています。例えば、「コーラス」と呼ばれる周波数が数kHzの電磁波は、エネルギー数十keVの電子と共鳴し、数秒周期で明滅を繰り返す「脈動オーロラ」を引き起こします。また、数Hzの周波数帯の「電磁イオンサイクロトロン波」は、数百~数千keV前後の高エネルギー電子の降り込みの原因となります。

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この図で地球は奥から手前に回転していますが、コーラスは早朝に鳥のさえずりとして聞こえる(観測される)ので図にある位置に発生していると解釈して良いのですが、電磁イオンサイクロトロン波はこの図では夜から昼にかけてのみ存在するのか地球を取り巻いているのか、分かりません、追って調べる必要があります

 

本研究グループは、地球周辺の放射線環境を調査する科学衛星「あらせ」(2016年12月打ち上げ)と、昭和基地(南緯69.00°, 東経39.58°)に設置された南極最大の大気レーダー「PANSY」、並びに、PANSYと似た緯度経度(北緯69.30°, 東経16.04°)にある北極の大気レーダー「MAARSY」による同時観測を実施しました。

なるほど、そしてこれが結果ですか、これは北極圏で発生したオーロラ爆発時前後の観測結果です(同時刻に、北極のアイスランドでは、脈動オーロラが観測されていました、としています)

これらの現象の良い相関は、宇宙空間で生じた電磁波が、北極でオーロラを発生させた数十keV以下のエネルギーの電子だけでなく、はるかに高いエネルギー(数百~数千keV)の電子を南北両極の上空深くまで降り込ませ、大気を電離した証拠です。

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これらの現象は、太陽から吹いている高速太陽風の前面が地球に到達した直後に、明け方の時間帯で発生しました。高速太陽風の到来は、(1)地球周辺の地磁気の圧縮、(2)オーロラ爆発、をもたらしました。(1)は電磁イオンサイクロトロン波を成長させ、(2)は宇宙空間夜側から熱い電子を朝側に運び、コーラスを発生させたと考えられます。これらの電磁波が宇宙空間に存在する高エネルギー電子と相互作用して、南北両極の大気に電子を落とし、上層で脈動オーロラ、下層で中間圏の大気電離を引き起こしたことが明らかになりました。

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この「明け方の時間帯で発生しました」は、「強い太陽風が押し寄せた時の地球明け方の地域で発生しました」という事になります、5時〜6時UTC(即ちグリニッジにとっての明け方)に発生したというのは偶然でしょう

 

これは強い太陽風が押し寄せた場合ですが、強くなくても大陽風は常に吹いており、常にコーラス作用によってプラズマ粒子を螺旋させて磁力線を弱めるさせ、朝方にはコーラス作用が継続、よって、地球上のコーラス観測時刻より数時間遅れのTUC10時頃に地球上で北方磁場最小値を観測する(磁力線に巻き付くプラズマ粒子は磁力線磁場を減衰させる)という可能性は捨てきれないのです(但し、これですと最小値ダブルピークを説明できるか、という問題が残ります)

 

 

 

「あらせ」はバン・アレン帯調査の目的で打ち上げられた、とありますが、上記のオーロラ爆発が太陽風直接かバン・アレン帯経由かは述べられていませんでした、次のJAXAさん、

[ISAS | ジオスペース最高エネルギー 粒子誕生の謎を追う 放射線帯の研究 / 宇宙科学の最前線] 記事では(但し、この記事は少し古いです、2010年頃か?)、

地球周辺の宇宙空間は,何もないように見えても,希薄な,しかしエネルギーの高いプラズマ粒子(イオンや電子)が,地球の磁場の中で飛び回っています。このプラズマや磁場に関して,地球からの影響が,そして逆に地球への影響が強く及ぶような宇宙空間を「ジオスペース」と呼びます。このジオスペースの中の,スペースシャトルが飛ぶような高度から気象衛星「ひまわり」がいる静止軌道の間の空間は「内部磁気圏」と呼ばれ,そこには「放射線帯」が存在します。放射線帯は,数百keV(キロ電子ボルト)から数十MeV(メガ電子ボルト)のエネルギーを持つイオン,電子から構成され,ジオスペースで一番エネルギーの高い粒子が集まっています。

図1

左:放射線帯電子の模式図。

右:「あけぼの」衛星によって観測された2500keV以上の電子の空間分布。色で電子のフラックスを示しています

図には示していませんが,イオンの放射線帯はこのような二重構造ではなく,単一のベルト状になっています。

イオンは内帯にのみ存在するようです

右の図を見ますと内帯はほとんどすべて、外帯は高緯度部を含んでいます、内帯に電子が存在するという事を私は知りませんでした、後の図を見ればわかりますが、この地球は大き過ぎます、バン・アレン内帯はこんなに地球に近くありません

先に「あけぼの」の軌道をアップしますと、

図3-2

という事で地球直径の数倍の高さに軌道があり、バン・アレン内帯は完全にカバーしています

ここで、

「あけぼの」衛星が観測した2500keV以上の電子の時間変化を示します。横軸は1993年1月から6月までの半年間の期間を示し,縦軸は地球からの距離です。下のパネルは,Dst指数と呼ばれる磁気嵐の指標を示しています。この指数がマイナスに大きく振れると,磁気嵐が発生していることを意味します。磁気嵐が起きると,外帯の電子はいったん消失し,その後ゆっくりと増加し,外帯が再形成されていることが分かります。この再形成の際,電子フラックスは2桁以上も増大することがあります。また,すべての磁気嵐で再形成が起こるわけではなく,消失した後しばらく戻らないような場合があることも分かります。このように,放射線帯の外帯は,磁気嵐によって激しく変化する領域です。

図2

注意して見て頂きたいのは、左下に白文字で「内帯」「スロット」「外帯」とある事です、内帯の赤領域(電子密度が高い)は30日〜90日程度に限られています、これは2月と3月に相当し季節変動である可能性があります、そうして2月と3月は内帯の高さが下がって地球に近づいているように見えます、それでも内帯の高さは地球半径の約1.3倍程度はありますから約2,000kmあります(電離圏はせいぜい500km)

[ヴァン・アレン帯 - Wikipedia] によっても、

ヴァン・アレン帯は地球を360度ドーナツ状にとりまいており、内帯と外帯との二層構造になっている。赤道付近が最も層が厚く、極軸付近は層が極めて薄い。内帯は赤道上高度2,000 - 5,000kmに位置する比較的小さな帯で、陽子が多い。外帯は10,000 - 20,000kmに位置する大きな帯で、電子が多い。 

となっています

結局、オーロラに関する記事の場合はバン・アレン外帯が極地にまで降りて来て電離圏と交わるので、複雑な記述となるのです

しかし、GPS衛星は高度20,000kmですから、何とバン・アレン帯をほとんどすべて含む事になります、すると、シンチレーションマップはバン・アレン帯を含む電離によるシンチレーションを観測している、という事になります、

TEC値はバン・アレン帯をほとんど含む電子密度である、

となります(本当でしょうか?要確認です)

 

 

 

ここで、電離圏は飛ばして成層圏に移ります

成層圏下部には大気循環 [ブリューワー・ドブソン循環 - Wikipedia] があり、

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年平均のブリューワー・ドブソン循環。左目盛りは、下目盛りは緯度(-は南緯)、色はオゾン濃度。

赤道付近の緯度の対流圏界面(大気圏内にある対流圏と成層圏の境界領域)付近から、南北両半球の中緯度に向かって流れる。また、南北両極から中緯度に向かってもう1つの流れがある。高度10キロメートルから30キロメートル付近で起こっている。熱帯上空で生成されたオゾンを極に輸送していると考えられている。

ただし、夏になっている極の上空では上昇流、冬になっている極の上空では下降流を伴い、それぞれ中層大気の冬半球向き循環とつながっている。

高さ40km程度が最高ですから、電離圏D層(高さ80km)にも届きません、等高線に出ている数字はオゾン濃度(DU/kmと言うらしい)でしょう

また、南北両極から中緯度に向かってもう1つの流れがある」は図には示されていません

 

 

 

最後が我が大気循環です

[大気循環 - Wikipedia]によれば、例によって、

3つ(南北含めると6つ)のセルからなる大気循環の模式図

であり、高さはせいぜい12km程度なのですが、Wikiに面白い図がありましたのでアップ致しますと、

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/6b/Omega-500-july-era40-1979.png

500hPa鉛直流の年平均分布(1979-2001年)。青・紫色系は上昇気流(低圧帯)、赤・黄色系は下降気流(高圧帯)。

23年間に及ぶ年平均の分布で、日本は常に低気圧なのですが、フィリピン・ニューギニア・ヒマラヤは常に超低気圧で(マジェンタは最も低気圧!)アフリカ大陸とアンデス山脈にも赤道に沿って超低気圧の目玉が見られます

高気圧はと言うと、世界で最も高気圧な状態であるのはアドリア海周辺で、ヨーロッパやアメリカ西海岸が続きます

世界で最も乾燥した地域で調べるとチリの [アタカマ砂漠 - Wikipedia] が上がりますが(40年間雨の降った事のない地域もあるそうです!)、アンデス山脈に位置する盆地で上の図では低気圧地域となっています

低気圧地域と高温多湿な東南アジアのイメージはまあまあ一致しますが、高気圧地域と我々の持つ乾燥した砂漠地域のイメージが一致しないのは興味深いです

 

 

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です