12月度その21:オゾン全量シリーズ ➡ 北半球高緯度カナダのオゾン全量を追う!➡ 観測点を変更する!
カナダ観測点アクセスが過去1年は不可になったので(何かこの1年で不具合でも生じたのでしょうか?)観測点を米国と日本に移しています
観測点の移転はだいたい終えたのですが、まだ関連する記事の変更があります
このオゾン全量シリーズがそうで、イエローナイフYKCとフォートチャーチヒルFCCを意識していたので北緯60°西経60°と90°地点のオゾン全量を観測していましたが、それをフェアバンクス・カレッジCMOを意識して:
北緯60°西経120°と北緯60°西経150°に変更致しました
グラフの取り直し、となります
オゾン全量シリーズと名付けた新しいシリーズを続けています
何しろオゾン全量データのアップが早い!
2ヶ月前のオゾン全量世界マップが気象庁さんから公開されるのですが、12月1日早朝(恐らく午前零時過ぎ)には既に10月オゾン全量世界マップが公開されていました!
これからオゾン全量シリーズを「月始めその1」に持って来る事とします
北半球高緯度においては、オゾン全量が冬場に極めて多くなる
これが冬場にオーロラが多発する一因となっているのだろうか?
これを検証するために、まずは毎月のオゾン全量データを取ろう、という事です
現在、オーロラ帯の真夜中12時頃にオーロラが多発する原因は、夜間に広がるプラズマシートにおける磁気リコネクション・プラズマ爆発によるものである、が結論です
そしてオーロラ帯に属する観測点ではLT午後にマジェンタ最大第1ピークを迎える訳ですが、これはオゾン全量が原因だろう、と思っています
冬場に数値が大となるオゾン全量はオーロラ多発と関係はあるのか?を考察してゆきたい、と考えております
お付き合い頂ければ幸いです
データは気象庁さんの⬇これです 気象庁 | 月平均オゾン全量の世界分布図
オゾンデータは2ヶ月前が最新です
図1:2023年10月の月平均オゾン全量・世界マップ
上図1より北米北部2点に絞って、目視により数値を読み取っています
北米北部2点とは、北緯60°西経120°と北緯60°西経150°の2点です
どちらもフェアバンクス・カレッジCMO観測点を意識して、です
図1の例で、数値を読み取りますと、2点におけるオゾン全量は:
北緯60°西経120°:(310+280)/2 = 295 空色なので
北緯60°西経150°:(310+340)/2 = 325 緑色なので
となります
これを2023年2月から10月までグラフ化し、全体で2年+1ヶ月分を見据えたグラフが、
図2:北米北部2点のオゾン全量の変化
こうなります、Feb_23が開始月でFeb_25が終了月となります
2点間には多少の差が出て、西経150°地点の方がオゾン全量は多目で推移しています
西経150°地点は、7月と8月で底を打ったか?とも見えます
1月は高緯度データが入っていなかったので、2月からとしています
北半球高緯度冬場のオゾン全量は非常に多いのですが、それが春から夏になると急激に減少する様子が分かります
何故、オゾン全量は北半球冬場に多いのでしょうか?そして、こうも綺麗に春から夏にかけて線形減少するのでしょうか?
その辺りを、これからオゾン全量シリーズとして、追ってゆく事になります
そして、これが冬場のオーロラ多発と関係があるのか?の考察です
現時点ではオゾン全量とオーロラ多発にどのような相関があるのかは、全く検討が付きません!
確かにオゾンは常磁性なので、オゾンの存在は磁場強度を増大させプラズマ粒子を加速させる可能性はあります、が、慎重な考察が必要です
以上、お付き合い頂きまして、ありがとう御座いました
感謝です!