世界の北方磁場強度シリーズ➡ブラジル磁気異常(南大西洋磁気異常:SAA)を英文Wikiから調べる!
先日、南米で異常に地磁気が弱くなっているブラジル磁気異常(南太平洋磁気異常:SAAともいう)について述べましたが、もう少し詳しく、と思い英文Wikiを調べました
ブラジル人が多く暮らす島根でブラジル人の主食「キャッサバ・イモ」の収穫が本格化した、
とのNHKニュース(10月26日13時33分)です
お付き合い頂ければ幸いです
まず、地磁気一般と当ブログモデルと電離圏一般です
地表の磁場強度マップ2020年は:
ESAより地球全体を示せば、
当ブログの磁極逆転モデルは:
1.地球は磁気双極子(棒磁石)による巨大な1ビット・メモリーである、地球内核は単結晶の固体鉄であって永久磁石として磁場方向を記憶している
2.この1ビット・メモリーは書き換え可能、外核液体鉄は鉄イオンと電子の乱流プラズマ状態であり、磁力線の凍結が生じ、磁気リコネクションを起こし、磁力線が成長し極性が逆で偶然に充分なエネルギーに達した時に書き換わる
[世界初!地球中心部の超高圧高温状態を実現 ~ようやく手が届いた地球コア~ — SPring-8 Web Site] さんの図に説明追加させて頂ければ:
3.従って地球磁極の逆転は偶然の作用であり予測不可でカオスである
地磁気方向定義とは:
電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより:
上図は昼の状態で夜から昼への移行モデルを示せば [Ionosphere - Wikipedia] より、By Carlos Molina
電離圏S4シンチレーションマップはオーストラリア政府 [SWS - Section Information - About Ionospheric Scintillation] より
[バンアレン帯 | 天文学辞典] によれば、
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英文Wiki [South Atlantic Anomaly - Wikipedia] によれば:
図1:2020年における地磁気強度マップ
By
であって、ブラジルは異常に地磁気が弱いことがわかります、だいたい南緯30度西経60度付近にボトム強度22,000nTが観測されます
ブラジルで地磁気が弱い原因は、自転する地軸と地球磁気双極子の磁気軸とが一致しないことが原因(11度ズレているとの事)だそうです
図2:南米上空200kmにまで接近するバンアレン内帯の図
By Marko Markovic
ブラジルで地磁気が弱い結果、バンアレン帯はブラジル上空200kmの位置まで降下しています(通常、バンアレン陽子内帯は1,000km程度から始まりまり中心は高度2,000kmにあります)
であれば、反対側では地磁気強度は増加してもよさそうに思えます
南緯30度西経60度の反対側は、北緯30度東経120度が位置し、それは中国の黄海から東シナ海にかけてです
黄海の地磁気が異常に増加しているとは聞きませんが、柿岡が増加しているので黄海でも増加でしょう、柿岡の地磁気増加原因はバイカル湖北部地磁気強度ピークの異常増加にあります
図3:北極圏の地磁気マップ・バイカル湖北部強度ピーク位置(IGRF-13)
ここは北緯60度東経100度とだいぶ離れてはいます、がバイカル湖北部強度ピークは年々増加しかつその位置は南下しています
これがブラジル地磁気異常に対応している可能性はあります
ここで地球全体として地磁気は減衰しており、SAAを中心に見れば、
図4:1840年から2020年までのSAA中心における地磁気強度変化
By Cavit
であって、右切片22μTは図1の22,000nTに対応しています
地球全体では [地磁気双極子モーメントの永年変化] より、
図5:地磁気ダイポールモーメントの変化
となっています
図4と図5は非常に似ていますが、少し異なるのとY軸の単位が異なります
いずれにせよ、地球地磁気全体は減衰している、地球全体の減衰カーブはSAAにおける減衰カーブと一致する、と言えます
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です